2011年5月22日日曜日

IMF専務理事候補「欧州代表」決定に加速度 ドービルG8で ラガルド仏経済相の「タピ裁判」前に  

ドミニク・ストロスカーン氏の後任問題で欧州の代表としてフランスのクリスチーヌ・ラガルド経済相(55歳)が注目されていてイタリアや英国からの支持が出ている。しかし企業家で政治家でもあるベルナール・タピへのラガルド仏経済相の優遇措置がフランス国内では問題になっていて、これが裁判所で裁かれる前に欧州代表としてIMF専務理事候補者に早急に決めるべきだとする動きがある。これは5月26日、27日のノルマンディーのドービル開催のG8会議でテーマになると見られる。19日にサルコジ仏大統領はEUのIMFの代表には最優秀者を抜擢すべきだと(同氏の名前は指さずに)語ったと大統領官邸エリゼ宮殿ではいっているという。

米国は自国の好みをあれこれと表明したり候補者も出してないが、財務書記官のチモチィ・ゲトネー氏は後継者は早急に、しかも透明な方法で決めるべきだといっている。

IMF専務理事は創立の1946年以来、欧州勢が独占してきていることに中国やブラジルなどから開発途上諸国の中から選ぶべきだとの批判が起こっている。

ストロスカーン氏は米ニューヨークでの性的暴力容疑を受けていて、この裁判で潔白を晴らすために戦う時間が必要だとして国際通貨基金(IMF)専務理事を5月18日に辞任した。同日中にIMFスポークスマンのウィリアム・ミュレー氏はストロスカーン氏の後任者の選考開始を発表していた。