2011年7月2日土曜日

ブイグ社のEPR仏原発建設現場でASNが暴露 「臨時労働者の不法派遣」と「事故の無届け」

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7月1日、ノルマンディー半島の西先端に位置するのフラマンビルで欧州加圧水型原子炉(EPR)発電基地の建設を担当するブイグ(Bouygues)社の工事現場で、労働事故隠滅に関する予備調査がシェルブール検事によって開始されたとフランス共和国検事総長エリック・ブィヤー氏から発表された。今回の問題は、ASN(政府独立組織の放射能汚染監視と報道を担当している仏原子力安全監視機関)がブイグ社の指揮するEPR原発基地建設現場で働く臨時労働者の事故が2010年度には届け出られてないことを暴露したからだ。欧州議員ら4人がフラマンヴィル原発基地を訪問して調査に乗り込んだ。ブイグの原発基地建設のような大きな現場でポーランド人らがフランスでも自国でも社会保障分担金を支払ってないのは受け入れがたいといっている。ジャーナリストが数日前から問題にしているにもかかわらずフランス政府では今朝始めて知ったといっているという。(JST  11/07/02/10:30)

フラマンヴィルのポーランドなど東欧諸国からの低賃金外国人労働者問題に関してはフランスのテレビ・ルポルタージュ番組でも取上げられてきた。

現地入りした欧州議員はフラマンビル原発基地建設現場には3300人ほどが約150の企業下で働いているとしている。

ブイグ社が届けを出してない事故に関する質問では、大きく声を上げてブイグ社は欧州議会がここに来たということは裁判をするつもりなのか(・・・)と答えたという。一方、欧州議員に付き添って来ていた意見の一致したジャーナリストたちは、原発基地現場には入れなかったという。ここは遊園地とちがうのだ。事前に申し出がないからだとフランス電力(EDF)の現場主任アントワンヌ・メナジェ氏はいっているという。

EPR建設現場だけでも当地のシェルブール検事による予備調査は、第1番目、1月24日の37歳の臨時工員が死亡して以来、これで4件を数える。

第2番目の予備調査は32歳の管理職の死亡で保守専門の会社からの出向社員であった。第3番目は先週から予備調査が開始されている。

ASNとURSSAF(家族手当及び社会保障分担金取立て連盟)からは臨時労働者の隠蔽の嫌疑がかかっている。

ASNは6月27日、アトランコ(Atlanco)の雇用に不自然さが確認された。同時にこれまでブイグ社の非常勤者の雇用の中心であったキプロス人の雇用が途絶えたと発表している。

アトランコ社は欧州次元の建設現場での労働力供給会社でブルガリアやチェコスロバキア、ポーランド、スロベニア、ルーマニアなどから労働者を集めてきている。

実際の調査は不法労働禁止中央センターが担当することになった。下請けのアトランコ(Atlanco)社がブイグ社の原発基地工事現場に臨時労働者を不法に派遣したとが疑われている。対象は100人ほどの現場労働者でポーランド人が80人ほどいるという。


(※)これまでの経過 → 仏原発基地「建設現場」 ルーマニア労働者の境遇は 「現代の奴隷労働」の一つの典型だと欧州議員が憤慨
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(参考記事)



Bouygues touché par une enquête pour travail dissimulé sur le chantier EPR - actualités voila