(パリ=飛田正夫)ドイツは難民受け入れ反対が増加する中で、「ドイツのための選択肢」(AfD)が地方選挙でドイツ三地方の内のニ地方で12%から24%を獲得し大躍進した。メルケル独首相の難民政策に穴を空けて「待った」をかけた。しかしメルケル首相は地方選挙での敗退にもかかわらず、これまでの難民受け入れ政策を変えないと14日に宣言した。メルケル首相は欧州共同体次元の国境の安全化実現が必要であるとし、それは時間がかかるものでまだ完成していないと話した。実現の努力を今後もヨーロッパと強調しながら進めていくことを宣言している。メルケル首相はドイツや欧州に於いて難民を受け入れないように呼びかけている策謀者を批判した。2015年に110万人を受け入れた後で、ヨーロッパとドイツは受け入れ上限枠を決めて、難民受け入れを続ける政策に変換したと言っている。
キリスト教精神を基調とするメルケル首相のキリスト教民主同盟(CDU)のバイエルン州でのキリスト教社会同盟(CSU)議長オルスト・シーフォフェー氏はメルケル首相の気前のよい難民受け入れ政策に反対している。メルケル首相のCDUと連立内閣を構成する左派の社会民主党(SPD)も同様に振るわなかった。 (3/15/2016 7:52:03 )
ドイツのポピュリズム極右派系政党の「ドイツのための選択肢」AfDはフラウク・ペトリ(Frauke Petry)氏が指導している。AfDは、反難民受け入れ反ヨーロッパ反ユーロ主義を掲げている保守陣営の一派で、競争の無い均質経済圏の金融連帯を目指している。AfDは設立当時に経済・公共財政・法学等の学者たちが多く参加して、3年前の2013年2月6日に設立され、4月14日ベルリンで公式発表された。一時期は右でも左でもないと主張していた。
先週は、ギリシャからマセドニアへの国境封鎖を許したことでメルケル首相は批判されていた。今日14日には、別のマセドニアへのバルカン半島ルートを模索して20メートルほどの河を渡る難民の一群が、マセドニア側で待ち受けた軍隊に捕まってギリシャ側に送り返されている。
【参考記事】
http://www.20minutes.fr/monde/1806041-20160314-merkel-admet-allemagne-profite-fermeture-route-balkans
http://www.20minutes.fr/monde/1805927-20160314-immigration-malgre-defaite-angela-merkel-refuse-barricader-allemagne