2011年11月9日水曜日

サルコジ仏大統領G20で、「イスラエル首相は嘘つきだ」と陰口、ジャーナリストの隠蔽が明るみに



G20が南仏のカンヌで11月3日にあって、アンゲラ・メルケル独首相が主導権を握りギリシャの財政救済に望んだ。しかしギリシャや欧州の財政危機の回避はうまく軌道にのってない。その中でオバマ大統領とサルコジ大統領との会話でサルコジの話した陰口が問題になっている。G20直後に仏国営ラジオ・フランス・アンフォはこれを短く伝えていた。急に8日になってフランスのメディアは大きく騒ぎ始めたので、いささか遅くれていて気の抜けた反応のような気がしたが、それには意味があった。



Barack Obama et Nicolas Sarkozy lors de leur conférence de presse commune au G20 de Cannes © Reuters Kevin Lamarque





この会話は多くのジャーナリストによって見聞されたことが確認されていて、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相をサルコジ大統領が嘘つきだと扱って話したことだ。この会話は公式のものではなく私的な両大統領のものであっただけに本心が語られたとも見られている。サルコジ大統領はこれまでにもフランス市民に対し野卑な呼びつけを何度かしているので有名であった。

両者の会話が中東問題に及び、そこでオバマはフランスがユネスコでパレスチナを承認すべきでなかったとサルコジを非難したらしい。米国はこれを強く反対していたからだ。そしてイスラエルのネタニヤフ首相の話しになってサルコジが「私にはどうしようもない、彼は嘘つきだ」とオバマにいったということが問題になっている。

フランスのそこに居合わせたジャーナリストはこのサルコジ大統領の失言を掘り起こさないよう隠蔽を打ち合わせていたことが明るみにでている。

もしこのようなことが事実ならば中東の和平交渉の努力も更に困難なものになっていくことは確かで、2007年の大統領選挙では80%以上もサルコジに投票したユダヤ人は、ユネスコのパレスチナの国家メンバー承認なども含め、今回の陰口の影響は来春の大統領選挙では計り知れないものがあるといわれている。

【参考記事】
http://www.franceinfo.fr/france-ue-israel/quand-sarkozy-traite-netanyahu-de-menteur-440629-2011-11-08