2011年2月6日日曜日

仏警察 エジプト警察を「技術養成」 独裁者ムバラク擁護の「群集統制」

チュニジア革命の影響で始まったエジプトの民衆の宣言するムバラク大統領国外退要求が1月25日から始まり、ムバラク独裁政権を擁護する警察が群集に発砲して多くの死者と負傷者がでた。この残忍なエジプトの警察の活躍は、2010年10月10日から16日にかけてフランスのオルトフゥ内務大臣の組織する「群集統制」「技術養成」スタージュ(訓練)をカイロで受けていた。

30年来の独裁体制を敷くホスニ・ムバラク大統領を擁護するエジプトの警察官へのフランス警察の支援は「地中海域同盟」諸国の一環として合意されていたものだ。しかしムバラク独裁政権を擁護する警察が結果的には民衆に発砲したことを挙げて2月3日のユマニテ紙は指摘している。

フランス警察の幹部2人はカイロで約一週間に渡り送りエジプト警察の幹部に「群集統制」と「大暴動などの取り締まり」のテクニックを伝授していた。人権擁護のONU国連高等委員によるとこのフランスの「群集統制」と「大暴動などの取り締まり」のやりか方で結果的には、ムバラク大統領の警察によって多くの市民に犠牲者がでたとしている。

エジプトでは2010年9月16から26日にも、フランスの国家警察による理論と実技のスタージュがカイロであった。そこでは「尾行のテクニック」が指導されているという。エジプト側の要請ということもあったようだ。が、フランスの協力でエジプトではこのような警察の養成訓練によりムバラク体勢が擁護されていたのもたしかだ。

同ユマニテ紙は、ミッシェル・アイオマリ外務大臣(前内相、元防衛相、MAM)が1月22日にカイロを訪問してコプト教会の襲撃テロを髣髴させて語ったことを書いている。つまり「民主主義と寛容の性格のエジプト国家」はテロに狙われたと外務大臣はいっているが、その日に「群集を統制」するエジプト警察が23人の抗議する人々を撃ち殺していると書いている。

問題は警察といってもそれが、エジプトの独裁者を擁護する警察の養成訓練で、市民に向けて銃を撃つ警察のスタージュであったということである。