2011年1月28日金曜日

パリ郊外の警察暴力で、ボビニー裁判所が2人の警察に禁固4ヶ月が宣告、警察組合でも判決に満足

1 月27日、パリ東近郊の2人の警官に執行猶予付きの禁固4ヶ月と賠償金2000ユーロ(約24万円)を要求する判決をだした。事件は2008年10月14日にパリの東12キロの近郊都市モンフェルメールのボスケ地区でおこった事件で警察にモルタルなどを投げつけた容疑でアブドラエ・フォファナ氏(25歳)を取り押さえ、青年は手錠をされたまま警官に警棒などで殴られていたもの。
パリ郊外警察暴力で裁判所が警察に禁固刑
青年の弁護士のヤッサン・ブズルー弁護士は家族側も満足しているとしながらも、もし近所の人がビデオ撮影をしてなかったならば、検事が警察側を支持していたことは明白であり、こうはならなかったと回顧している。事件当時ビデオ・フィルムはインターネット新聞の「リュ89」に送られて報道されていた。

「ラ・コワ紙.com」によると、2008年12月にこの事件はボビニー裁判所の犯罪記録所から消えていたという。しかし裁判ではビデオの放映がなされた。そこではフォファナ氏は手錠をされたまま階段で警察に取り囲まれて警棒などで4回ほど殴られているのが確認できたという。

警察組合でもこの判決を正当なものと満足していて、「裁判所が検事側に行かなかったこと」 「司法と警察の独立が脅かされなかったこと」などを評価しているという。今回の事件での組合側の評価は昨年の事件が考慮されての冷静な反応であったと指摘されている。

ボビニー裁判所というのは、昨年(2010年)9月に7人の警察官が禁固刑の宣告を受けた裁判j所である。当時これに抗議する警察官がフランス中から支援に集まったところである。

そこでは警察組合やブリス・オルトフゥ内務大臣が司法権の独立性を脅かすような発言までしていてフランス中が騒然となっていた。

今回の判決に対するオルトフゥ内務大臣の反応はいまのところはない。