2011年2月22日火曜日

フランス人の関心事はストロスカーン IMF国際通貨基金総裁のテレビ出演に730万人以上が釘づけ

2月20日フランス国営放送A2の司会者ロラン・ドラウース氏にインタビューを受けるドミニク・ストロスカーン(IMF国際通貨基金総裁でフランス元社会党経済相)視聴者は730万人以上のフランス人がほぼ20分に渡って視聴した記録的なものとなった。2012年のフランス大統領選挙への意欲をみせた。
フランスのパリでG20の会議がありドミニク・ストロスカーン(IMF国際通貨基金総裁でフランス元社会党経済相)もやってきた。2月20日夜に、この機会をとらえて同氏へのフランス国営放送・テレビA2でのインタビューがあった。久しぶりにフランスに帰ってきたストロスカーン氏へのフランス人の最大の関心は同氏が2012年の大統領選挙候補に名乗り出るかどうかである。この夜20時からのニュースはフランス人730万人以上がトラスカン氏の声を聞くためにテレビの前にづっと釘付けになっていて、これまでに個人1人での出演では、どういう政治家もできなかったことだと指摘されている。

一番の関心事からいうとドミニク・ストロスカーン氏は2012年の大統領選挙に候補意思があるということだ。しかしIMF国際通貨基金の総裁は出身国であるつまりフランスの政治的なことに関しては話せないとう伝統があり、これを守らなければならないので、言葉に出していえないということであった。

IMF総裁の任期終了は2012年の12月末となっている。フランス大統領選挙はその年の7月ごろである。社会党では時間的な選挙準備の必要性から候補者選びを秋から夏前にマルチン・オブリ社会党書記長は時期を繰り上げた。6月終わりから7月中旬までに社会党候補者の登録をすませることを決めている。

最近の世論調査ではいずれもおおきくサルコジ大統領を引き離していてすごい人気だ。そのために2月20日の夜のフランス国営放送・テレビA2に出演したトラスカン氏の発言が注目された。

ストロスカーン氏は、このIMFの伝統を意識しながら社会問題を指摘して、自らが左派であり社会党であることを再確認している。またサルコジ政府批判も社会問題として指摘している。


2月19日のパリG20では、中国が反対して論議が進まなかったのを我々は見たが、いつもそうなのか?そうでないのか?(フランスのテレビからは中断させたのは中国のような取り扱い方がなされていたように見える)これにたいし、ストロスカーン氏は、あなたの質問は大事で中国がいつも論議を中断させるということは、特にそういうことはない。と答えている。多くの国は危機は過ぎ去ったと考えている。我々はこの危機の期間に倒産を避けるために、世界平和の崩壊を防ぐために、貧困を避けるために多くの協力関係を結ぶ可能性があったのだが、今ではもうそういう協力ができなくなっている。それは各国が小さな自国の国益にそれぞれ執着しだしたからだ。中国は10%以上、インドは7~8%の成長率がありヨーロッパのことなどあまり考えていられないのが現状で、ヨーロッパは大変に難しい状態になっている。

G8やG20ではフランス人は米中のG2が中心でヨーロッパは据え置かれたようなイメージなのだが?との質問には。

それは大きな問題で、あなたのいう通りだ。アジア各国に対してヨーロッパは外されている。これは事実である。どうしてかというと、ヨーロッパは成長が少ないく大きな借金を背負っている。原材料資源に問題があり、さらに人々が苦しんでいて人々の中に生きる喜びがなくなってしまっている。もし不平等しかなかったら、

ここで司会者が、口を挟んだ。インドは?ブラジルは?と、しかしストロスカーン氏は話し続けた。

もちろん人々は恐ろしい不平等で貧しい。一般的にはヨーロッパ、フランスへ行きたいと思っている。しかしそのヨーロッパが平均的な人々に安定した仕事がますますなくなってきている。あなたの同業者のマリアンヌのジュリアーノ氏が書いているのを見るとよい。そこでの数字はまったく恐ろしい。

現在フランスでは3分の1の労働者、600万人以上が750ユーロ(約9万円)以下の所得しかないと書かれている。政府はエレガンスな生活やマクロな経済発展ばかり話していて現実に電気代も払えなくて仕事もなく道を彷徨っている人々を救わない、暮らしが良くなることをやらないでいる。と厳しくサルコジ大統領の人気とりばかり演じていてフランス人が苦しんでいる現実社会の政策の失態を批判した。ここに、ストロスカーン氏のフランス大統領選挙出馬への気概を認めないわけにはいかない。

このストロスカーン氏の話で、フランス国営放送A2の司会者ロラン・ドラ・ウース氏の手も口も総ての動きが数秒だが氷のように凝固したまま停止してストロスカーン氏を見ていたのが印象的であった。