昨夜はサルコジ大統領はベルサイユ宮殿裏の御殿に泊り込み閣僚大臣を呼んでミッシェル・アイオマリ外務大臣(前内相、元防衛相、MAM)の処遇を決めたようだ。多くのフランスのメディアではアイオマリ外相の辞任は避けられないとみている。こうしないとサルコジ大統領の本陣が守れないという認識のようだ。しかしサルコジ大統領自身は以前に大臣の一人でも辞任させなければならない事態になったらば最後だと発言し絶対に辞めさせないといっていたが。
すでにフランスの政治風刺と暴露の専門新聞カナール・アンシュネの手に係り2人の大臣が辞任しているが、今度のMAMはフィヨン首相に次ぐ№2の大物だ。MAMはチュニジアで民主化要求運動が起こっている最中にベンアリの独裁政権関係者と秘密に取引をしていたことがカナール・アンシュネに暴露されて大きな問題になっていた。
このままで行くとフランスのサルコジ政権そのものの国際評価でベンアリやモバラクなどを支援してきたという問題が強烈に表面化するからだ。この責任をMAMに背負わせて他の大臣・首相へのドミノを食い止めようと判断したものと考えられる。スケープゴート(贖罪の山羊)の力学がとそれを干渉させようとする魔法使いの作動が背後に働いていると見られる。