2011年4月29日金曜日

カラチ仏人殺害の「自爆テロ」公式見解は 判事「未公開の検死情報」から発生

2002年のカラチ仏人テロ自爆殺害事件では11人のフランス技師が死亡した。遺族側弁護士らは4月27日メルシエ仏法務大臣に対し、カラチで爆弾を仕掛け自爆した犯人の死亡鑑定資料の情報はこれまでの裁判をとおして一度も開示されてこなかったとして司法機関の監査総監を調査するよう要請した。 事件勃発当時はジャン・ルイ・ブルギエール判事によって調査が進めれていてこの検死情報の書類はフランスのドミニック・ルコント女医がパキスタンに緊急にかけつけて法医学鑑定をおこない調書を作成してブルギエール判事に提出済みであった。

しかしこの検死書類情報はこれまでの裁判で一度も語られなかったという。この新情報によってこれまで「自爆テロ」事件としてカラチ仏人殺害事件は扱われこれが公式見解とされていた。それは検死の資料が開示されてこなかったからだと遺族側のモーリス弁護士は27日フランス通信(AFP)に宣言した。

2001年3月25日にカラチ仏人テロ殺害事件の予審を担当するトルビデェック判事によってルコント女医は尋問されて、2002年7月に検死結果報告書の原本を担当者のジャン・ルイ・ブルギエール判事に提出したことを証言しているとモーリス弁護士はいっている。

遺族の要求によって来月5月16日にトルビデェック判事によるブルギエール判事の聴取が行われることになったという。しかしその書類はかって訴訟書類のなかには存在してなかったとモーリス弁護士は驚いている。

モーリス弁護士によると、この検死からは爆発の現場に立ったままでいた人が発見されているわけで、これはこれまでいわれてきたようなカラチ事件の筋を変えることになるという。

フランス造船局(DCN、当時は国営)の技師たちが仕事現場へ向かうためにシラトンのホテル前で乗り込んだパキスタン海軍のマークの入ったベンツ製小型送迎バスに横付けしたトヨタのカローラ車がNTT爆弾を搭載していて、これが「自爆テロ」を起こしたという公式の筋が除外される要因になると話した。

つまりこの「自爆テロ」という筋は情報が公開されてこなかったことから発生したものだとモーリス弁護士は説明している。

モーリス弁護士が要求していた書類の中にこのような重要な検死情報の書類が省かれて抜けていたのはどういうことなのか?同弁護士は検死の書類は検事によってもブルギエール判事によっても忘れられていたのではないだろうといっている。


(参考記事)

Une autopsie absente du dossier sur l'attentat de Karachi - Le Point