2016年10月4日火曜日

米国防省のISプロパガンダ 危険な演出操作の偽造ビデオが暴露

(パリ=飛田正夫 日本時間;‎04/‎10/‎2016‎‎-09:52:19)2004年のイラク選挙の民主的選挙を髣髴させる米国防省監修のプロパガンダを目的にした偽ビデオ作製に英国のビデオ情報会社ベル・ポッチンジャー(Bell Pottinger)社が担当していたと同社のビデオ作製ディレクターが暴露した。驚くべきことにこの会社はイラクに300人を雇用して、「アルカイダ誘導プログラム」のビデオを作らせて、映像ビデオを見た人を騙し晦渋することが目的だったという。これは最近の青少年のイスラム主義激化(ラディカリザション)では一連の製造ビデオの影響や関連があったのではないかと指摘されている。ベンタゴン依頼の偽ビデオを手掛けていたベル・ポッチンジャー社の社員マルチン・ウエールズ(Martin Wells)氏がジャーナリスト協会に暴露したもの。FRANCE24.comが報道。


英国の調査型ジャーナリスト協会への暴露では、米国防省ペンタゴンは2006年から2011年の間にダエッシュ=イスラム主義国家組織(IS)の偽ビゼオ製造に約54000万ドル(540億円)の出費をしていたと報道している。このプロパガンダ用の偽物ビデオ製造費はイラク戦争での通信費の枠中から出されていたとしている。

フランスではパトリック・ビュィソン氏の書いた本「La Cause du peuple」がPerrin社でサルコジ前大統領の仏大統領選挙での舞台演出が様々な角度から暴露されて書かれているのが発売初日で7万部も売れて話題になっている。そこではペンタゴンの仕組んだ情報操作ではないが、日常のテレビ・ラジオでの映像ルポルタージュだからと言って安心できないということか。国営放送などのニュース番組も意図的に改竄・編集がなされている危険性も大いにあるだろう。

【参考記事】
http://www.france24.com/fr/20161003-pentagone-etats-unis-fausses-videos-jihadistes-propagande-alqaida-jihadiste-enquete