2011年2月11日金曜日

ムバラク大統領のエジプト退出宣言 テレビ出演を待って 民衆の期待は完全に失望

エジプトの独裁者ムハンマド・ホスニ・ムバラク大統領の国外退出宣言を待ってカイロのタリリ広場に200万人が集まって予定されている21時(22時現地時間)を待っている。宣言は録音されたものが中東の衛星テレビ局アルジャジーラによって放送されるという。約45分ほど遅れてテレビで発言が始まった。ムバラクはエジプトの民衆が待っていたのではない期待していない話しを長々とした。ムバラックは現在の大統領の席に9月まで居座るつもりだ。昨日には市民が誘拐されているムバラク体制のシステムを維持することで独裁者の「私」と民衆を「我々」として混同している発言をした。これが現在の民衆が一番嫌っていることがムバラックはわかってない。民衆は期待がはずれで、バラク発言に完全に失望し明日2月11日金曜日のムバラク退出抗議デモはエジプトを大きく揺らすことになりそうだ。

エジプトの軍隊はしばらく前から民衆側の宣言をしていて民衆のデモを守っている。しかし軍事政権を狙っているわけではないという。一方ムバラク大統領の指名で1月29日に任命されたエジプトの新副大統領オマール・スレーマンへの政権移行には民衆は反対していて、野党最大党のイスラム原理主義穏健派ムスリム同砲団(Les frère musulmans)への政権も望んでないという。現在、多くの民衆の求めているのは独裁者ムバラクの国外退出でできるかげりエジプトから遠くに出て行って欲しいということだという。フランスではラジオやテレビがこの問題で夕刻から大騒ぎである。

しかしこの時間帯にはフランスでは「ラジオFrance Info」でサルコジは1時間30分に渡って市民からテレビが選んだという代表を前に最近のフィヨン首相やミッシェル・アイオマリ外務大臣MAMの独裁者やその関係者から受けた招待旅行問題、サルコジ大統領自身が裁判所を司法介入した行き過ぎた発言などについて答えることになっている。市民の代表の選びかたによっているのか、またどのような人物なのかも事前には秘密になっていた。

放映チャンネルもサルコジ大統領のテレビだといわれているもので、どこか自己宣伝の演出された番組だと見たほうが正しいとみられている。裁判官発言でも責任者を探し出して制裁する主張を撤回し謝罪することが必要であろう。これが変わらないところに傲慢な姿勢が感じられるのであり、民衆を理解しようとしないサルコジ大統領の姿が写っているようだ。これが裁判官たちの本当の反意の意味ではないだろうか。

5チャンネルでは毎晩8時30分からはフランス国営放送・テレビA2の再放送がある。しかし今日2月10日はナントでの裁判官や弁護士、警察など2000人以上が集会しサルコジ大統領に抗議するデモをした映像が流れて初めのところで急に映像が切れてしまった。エジプトのムハンマド・ホスニ・ムバラク大統領の特別番組に変わってしまった。こんなんことは予定になかったことだし、初めてなのではないか。しかし5チャンネルのテレビでは予定の時間が過ぎてもなかなかムバラク大統領の発表がないままだ。

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