2011年5月14日土曜日

ナチス協力のルノー創立者の孫が 仏の国有化で 損害賠償をパリ裁判所へ提訴



ナチス・ドイツに協力したルノー自動車創立者のルイ・ルノーは戦後の企業制裁-国有化で財産没収されて裁判もなく刑務所で死亡した。ルイ・ルノー氏の7人の孫たちは損害賠償がなされなかったとしてパリ裁判所へ9日に提訴したことが13日のルモンド紙に掲載される。ルイ・ルノーはパリ解放の後の1944年9月にはナチスへの協力でフレスネ刑務所に収監されている。同氏は裁判がなされないままに刑務所で死亡した。その1ヶ月後にドゴール将軍によってルノー社はフランス臨時政府下で国有化されている。政令発行は1945年1月16日となっている。5月12日の夜のラジオフランス・アンフォ(France Info)などが伝えた。

ロイター通信によると、国有化では判決もなく損害賠償もなかったのは唯一の例であったとのルイ・ルノーの孫の弁護士であるチュエリー・レビー氏がロイター通信に語っているという。

孫は1959年に自分らの権利を価値付けようとしたが政府側は拒否したという。同弁護士によると財産没収は裁判の判決がなされた後でしかあってはならないことだといっている。孫たちはナチスへの協力者という祖父の精神的苦悩を背負っていて、それにある意味での結論が裁判によってもたらされることを望んでいるのだろうか。