2014年9月19日金曜日

仏教育相「教育には時間がかかる」と 「因果を知らず」「果実を急ぐ」メディアに反撃

最前列右から二番目がベルカッセン教育相。右は
セゴレーヌ・ロワイヤル環境相。左はトビラ法相。
ナジャ・バロー・ベルカッセン仏教育相は19日のラジオフランスアンフォで青少年の教育には特に時間がかり中等教育に継続的に力を入れていることを宣言し、かつ教育を政治の道具に使うことを批判した。仏国営放送テレビ・アンテナ2の18日夜のニュース番組では、夕刻に大統領官邸エリゼ宮殿でのフランソワ・オランド仏大統領のジャーナリストを集めての記者会見があった。この模様をいくつかの家族が集まって看ている様子を、アンテナ2が取材し報道した。「学校を出ても職場がない」「仕事が見つからない」と不平の批判の声を集めて放映していた。ここには一応は、原因と結果の間に時間的経過が見られるということではあるが、翻って再応の見解は、結果というのはすぐには目に見えないが、原因を積み重ねる努力を毎日やめないことに結果があるということだ。しかしフランス人の多くはこの因果の関係をキリスト教の教義のせいで、自分か築くものだということは理解しがたいのも確かである。

学校とういうからには卒業するのに2年や3年はかかる。大学をでるともなればもっと時間がかかるのである。いったいこのテレビ取材報道では出演者や記者たちはいつの時代の政治を批判していたのであろうか?

教育は即席で効果の出るものではないのである。そんなことは誰でも知っているのだろうが、学校を出ても仕事が見つからないと不平をいうテレビ出演の人たちはどうもそんな理解ではなかったようだ。オランド仏大統領の記者会見を批判する材料に使っていたように思える。このような誤った教育批判の政治的利用はジャーナリストは避けなければならないだろう。

その意味も込めてか、教育は目先の人気投票率などで妨げられてはならないのである。即効的な効果は教育では出にくいことをよく理解しなければならないだろう。