2016年2月9日火曜日

コッペUMP前議長 サルコジの選挙違反説明で「起訴」と「証人」の間で 参考人喚問

(パリ=飛田正夫2016/02/09 9:31日本標準時)8日、パリ東部のモー市長・前国民運動連合(UMP))議長のジャン・フランソワ・コッペ氏がパリの財務担当の裁判官に「起訴人」と「証人」との中間的な「必要参考証人」として朝9時30分から6時間に渡り調べを受けた。これは、2012年の仏大統領選挙運動でサルコジ候補の選挙運動費が上限制限額を超過していたことで、サルコジ候補の支持母体の国民運動連合(UMP))議長のジャン・フランソワ・コッペがサルコジの選挙運動での講演会舞台設営会社ビグマリオン(Bygmalion、子会社Event&Cie)に対して架空の請求書を作らせて、それをコッペ議長が支払っていたというもの。このことが内部告発されてコッペ議長は辞任した。テレビ(BFMTV)に出演を申し込み内部告発したのは、サルコジの大統領選挙運動の副責任者でコッペ議長参謀室長のジェローム・ラブリヨウ(Jérôme Lavrilleux)現欧州議員であった。ビグマリオン(Bygmalion、子会社Event&Cie)事件は、2012年のサルコジの大統領選挙運動での主に講演会の舞台装置等を担当する会社でUMPとの間に二重請求書や二重帳簿を使った容疑で拘置を受けている。


仏大統領選挙使用許容金額の上限は2250万ユーロ(約33億7500万円)だが、サルコジの使った費用はこれに更に2300万ユーロ(約34億5千万円)も超過した4550万ユーロ(約  万円)だ。UMP とビグマリオン(Bygmalion、子会社Event&Cie)との間で取引された1850万ユーロ(約66億7500万円)が偽造請求だったとされる。今後秋まではこの約66億7500万円の隠された偽造請求を調べてゆくという。

既にサルコジ側では5人が起訴になっている。サルコジの大統領選挙運動責任者のギヨーム・ランベール(Guillaume Lambert)、その金庫番のフィリップ・ブリアン(Philippe Briand)、UMP党(現LR )の弁護士(Philippe Blanchetier)、二人の会計士だ。

ただ、ギヨーム・ランベール氏にあっては、大統領選挙票の超過費用がビグマリオン(Bygmalion、Event&Cie)によって前貸しされていることは違反になるとして抗議していたという。予審判事の調査は今後は、サルコジ氏の出廷をこの点で説明を受ける可能性は大きいと見られる。

国民運動連合(UMP)はサルコジの支持母体の政党だったが、自らの大統領選挙で汚れたビグマリオン(Bygmalion、子会社Event&Cie)との関係を嫌って、「共和党」(LC)と名前を変えてそこの党首になった。実態はUMPと変わらない。
【参考記事】
http://tempsreel.nouvelobs.com/politique/20160208.OBS4218/affaire-des-comptes-de-campagne-de-sarkozy-cope-n-est-pas-mis-en-examen.html
http://www.lemonde.fr/police-justice/article/2016/02/08/campagne-de-sarkozy-en-2012-jean-francois-cope-entendu-comme-temoin-assiste_4861213_1653578.html
http://www.la-croix.com/France/Politique/Primaire-a-droite-Cope-dira-d-ici-quelques-semaines-s-il-est-candidat-2016-02-08-1300738577
http://www.atlantico.fr/pepites/affaire-bygmalion-jean-francois-cope-pas-ete-mis-en-examen-2581038.htmlhttp://www.huffingtonpost.fr/2016/02/08/affaire-bygmalion-cope-temoin-assiste_n_9185046.html