2015年5月20日水曜日

仏高等視聴覚諮問審議会(SCA)のフランス公共テレビ総局長選出に不都合が指摘

仏高等視聴覚諮問審議会(SCA)による次期(8月22日から)のフランス公共テレビジョン総局長選出(4月23日)には多くの不都合があったとし、またテレビ放送の経験が全くなく能力も無い人間をフランスの公共放送テレビの総局長に選んでよいものか。33人の候補者が秘密決議の中で投票が行われたのはフランスにふさわしいことではないと、5月16日に政治の真実を追うネット新聞「メディアパー」が指摘した。

SCAによる審議選出は根回し的な駆け引きや不平等な情報の基でなされたとして、選出日よりもずっと以前にデルフィン・エルノット(Delphine Ernotte)さんの任命は、仏高等視聴覚諮問審議会(SCA)メンバーでル・ポワン誌の有名な元ジャーナリストのシルヴィ・ピエール-ヴロソレッテさんとの昼食ですでに決まったとしている。

これに対し、サルコジ氏の国民運動連合(UMP)は議会に委員会を設けて調査することを希望している。5月20日の国会の文化問題審議会では、「根回し決定があったかどうかが」話される。
http://www.mediapart.fr/journal/france/190515/france-televisions-la-designation-de-la-pdg-fait-des-vagues

仏高等視聴覚諮問審議会(SCA)によるフランス・テレビジョン総局長の任命に当たっては、前の総局長が当時のサルコジ大統領によって任命されたことからすると、SCAによる決定なのでかなり民主化されているといえた。しかしながら、「メディアパー」による暴露は、この審査決定で不都合が発見さえていて、公共テレビの総局長としては相応しくないのだという。これが大きな波紋を呼んで問題になっている。
http://www.mediapart.fr/journal/france/160515/france-televisions-la-designation-de-la-pdg-entachee-d-irregularites

フランス通信(AFP)によると、クリスチャン・ジャコブUMP党衆議院議長は19日に、SCAによるエルノットさんの選出にはいくらかの不透明性が見られるとして、議会に調査の委員会を設けて調べるべきだと要求していたという。

仏高等視聴覚諮問審議会(SCA)メンバーのシルヴィ・ピエール-ヴロソレットさんは、総局長の選出過程にあって彼女はエルノットさんのことは前からは知らなかったと言っている。昼食を誘ってそこで提案があったというが、そんなことはなく食事のことも忘れているといっている。

【参考記事】http://www.mediapart.fr/journal/france/160515/france-televisions-la-designation-de-la-pdg-entachee-d-irregularites
http://www.mediapart.fr/journal/france/190515/france-televisions-la-designation-de-la-pdg-fait-des-vagues
http://www.leparisien.fr/laparisienne/actu-people/personnalites/presidence-de-france-televisions-etait-ce-joue-d-avance-pour-delphine-ernotte-18-05-2015-4780749.php