空爆はリビア西部のベンガジよりも先に東部から始まっているという。フランスのアラン・ジュッペ外相は国連安全保障理事会の投票前にアラブ連盟諸国の支持を得られることで欧米だけがリビアのムアマル・カダフィの空爆を主張してないとする有力な理由とするために必要だと発言している。すでにカイロでの欧州(EU)とアラブ連盟とアフリカ諸国連合(UA)の三者会談が決裂していたのは、UAがこのカダフィ制裁に外国が軍事介入することを初めから拒否していたからだ。しかしこの事実をフランスなどでは余り広く報道せずに少数のアラブ国の支持をアラブ連盟全体の合意であるかのような印象を与える報道発言がされていた。
その辺の先を急いだサルコジ大統領が主導したリビアのムアマル・カダフィ大佐への空爆が問題になっている。したがって国連安保理決議ではリビアへの空爆はバラック・オバマ米大統領が強調するように米国は陸上戦は参加しないといっていると報道されてきた。しかし今は国連安保理の決議でこの陸上戦は行わないことが決まっていたと報道されだしている。
20日深夜のフランステレビ(TV3)のニュースで、アナウンサーは「アンリ・レヴィが、リビアへの爆撃に深く関係したのはご存知でしょう」と短く話し、「アンリ・レヴィがこの戦争は正しい戦争だ。サルコジ大統領は勇気があった」と発言したと伝えた。
この哲学者だというベルナール・アンリ・レヴィというのは今回のリビアのカダフィへの爆撃をニコラ・サルコジと二人だけで企画したらしいと政治風刺・暴露の専門新聞カナール・アンシュネがいっている人物だ。2007年の大統領選挙ではサルコジを支持している。以後、しばしば鞭打ちのサキネ問題などでもサルコジを支持して発言してきた。