事件のおきたニューヨークのマンハッタンのホテル・ソフィテルが仏アコー系列のものであることや、ソフィテルの組合が集団で観光バスを組織してストロスカーン氏の出頭した裁判所前で抗議して見せたことからこの疑問は前から存在してはいた。ミッシェル・サバン氏はニューヨークのマンハッタンのホテル・ソフィテルが仏アコー系列の幹部にはパリ側から何らかの指令があったのではないか?ホテル幹部の特に社長の振る舞いがどうもしっくりしないといっている。
メイドが主張するストロスカーンによる性的暴行が起きたとする時間から1時間後になってはじめて、同じソフィテル内の幹部への連絡があったとされている。が、この1時間の間にはパリ側に通報することも可能だったのではないかとみている。ミッシェル・サバン氏はさらに、2006年7月にニコラ・サルコジ氏によってニューヨーク警察は仏最高褒章のレジョン・ド・オヌール勲章を受賞されていたことを上げて、どうして地区管轄の警察が国際的な人物の逮捕を前にして、上司に連絡しないということがあろうだろうか?ストロスカーン氏の法廷が開かれる2日前に性犯罪の専門家の女性検事が解任されたが、これをどう説明するのであろうかといっている。
この1時間の間隙の通報の遅れに関しては、当初にはメイドは怖くてホテルの廊下の片隅に隠れていたと証言されていた。しかし、次の新しい証言では、メイドは別の部屋を掃除していてアリゾナの刑務所に電話をしていたことが判っている。このことから前の証言が嘘であったことになった。これは7月1日のストロスカーン氏がニューヨーク裁判所から口頭釈放になった大きな理由であった。
多くのことが不明瞭なままだ。6月30日、フランソワ・オランド仏社会党前書記長は、フランスの共謀の可能性があるのならばあらゆる観点から光をあてて明解にすべきだと宣言している。
ストロスカーン氏の側近はラジオフランス・アンフォ(France Info)に出演して、当事件でのソフィテル・ホテルの演じた役割が糾される前に、ストロスカーン事件は罠であって、まんまと引っかかってしまったのではないかとふとある時に考えた。それが次第に私に確信を持たせるようになってきていたと語っている。それはニューヨークのマンハッタンのホテル・ソフィテルと仏アコー社の振る舞いが不明確であると考えるからだ。おそらくグループ内とフランスを源とする事件の温床とに関係があったのではないかと推測している。
(参考記事)
Affaire DSK : des élus PS soupçonnent des "complicités françaises" - Monde - TF1 News