フランスのルノー自動車のスパイ騒動は、ルノー社の車売り上げの不振と将来の不安が演出した事件のようだ。それを示すように、リベラシオン紙の1月7日は、スパイ事件を直ちに取り上げて躊躇なく「経済戦争」だと即断反応したエリック・ベッソン産業相は発表を掲載している。そのことでベッソン産業相は「国のスパイ防止、金銭的な援助を大蔵省に打診してみる」といった。可笑しなことにテレビも中国たたきを一斉に始めた。
ルノー自動車のスパイ問題で告発されていた3人の幹部に証拠がなくスイスのリヒテンシュタインの銀行に口座が存在しない嘘の訴えてあったことがわかって、早急に1月初旬に訴えたルノー自動車の責任社カルロス・ゴーン会長が批判に立たされる結果になっている。ルノー自動車の主要な株主はフランス政府であるため問題は重大だ。昨年末にフランスは配車した車と引き換えに新車を買うと1000ユーロ(約12万円)援助してきたがこれが2011年からなくなりルノー社が巨大な借金を抱えていた。