2011年10月6日木曜日

ユネスコに「パレスチナ国」承認の動き、アッバス議長は国連決議への下準備

イスラエルが国連で新国家として承認されるには国連総会で好意的な推薦を取り付け安保理で少なくとも9カ国の承認と拒否権なしで決議されなければならない。6日パレスチナのアッバス議長はストラスブールの欧州審議会で演説し47カ国からの承認を取り付ける予定でいる。5日にはカトリーヌ・アシュトン欧州審議会委員とストラスブルグのホテルで会談し9日にブリュッセルで予定されている中東四者会談(米、欧州、国連、ロシア)の交渉準備にあてたことをアシュトン委員は話している。アシュトン委員の目標は全員が交渉のテーブルに集まることだと述べた。アッバス議長は6日午後からはドミニカ、エルサルバドル、コロンビアなど中南米を訪問して支持を仰ぐ予定だ。

一方、パレスチナの国家承認要求を認めパレスチナを組織の一員にすると文化と科学、教育のための国連機関ユネスコの執行諮問委員58票の内の40票の大多数が、パレスチナが他のメンバーと同等の権利をもつことを承認した。このパレスチナ承認は強力な国際的な外交上の勝利であるとされている。

この要求はアラブ諸国によってなされたものだが、今月末からのユネスコ総会に提出され、パリのユネスコ本部で10月25日から11月10日の間に193カ国のメンバーの3分の2以上の承認によって可決される。このユネスコによる承認は象徴的なものでしかないが、イスラエルによって占領されていたパレスチナ領内の世界文化遺産の承認要求の登録が、ユネスコに於ける地位がなによりもパレスチナに変わる。

キリストの誕生地ベッテルハイム、アブアラハイム寺院とジェリチョ寺院、ヘブロン総大司教地下納骨所などだ。

米国のユネスコ代表はこの要求に反対する呼びかをしている。ヒラリー・クリントン米国務長官はすでに国連審議会に提出されているテーマであって国連の機関(ユネスコ)が取り扱うのは漠然としていて説明が行かないと思うと発言している。米国はパレスチナが国連加盟国と同様な地位を要求する加入には拒否権を使って反対すると脅かしている。

【参考記事】
http://www.humanite.fr/monde/l%E2%80%99unesco-approuve-la-recommandation-pour-la-reconnaissance-d%E2%80%99un-etat-palestinien-481014
L’Unesco approuve la recommandation pour la reconnaissance d’un état palestinien
http://www.lepoint.fr/monde/mahmoud-abbas-a-strasbourg-pour-plaider-la-cause-palestinienne-au-conseil-de-l-europe-06-10-2011-1381308_24.php
Mahmoud Abbas à Strasbourg pour plaider la cause palestinienne au Conseil de l'Europe