2014年5月24日土曜日

コレージュ・ド・フランスで日本文明思想の神秘性をテーマに ジャン・ノエル・ロベール氏が空海(弘法)を話す

5月23日、仏国営ラジオ・フランス・クルチュールでは日本文明の思想として空海(弘法774-835)を取り上げている。担当者はコレージュ・ド・フランスのジャン・ノエル・ロベール(JEAN-Noêl Robert)氏だ。テーマは神秘主義の言葉:空海の思想だ。


今年取り扱うのは神秘主義の言葉がテーマ。今回は8世紀末日本の僧で学者の空海を扱う。日本の書き方に価値と正当性を中国の書き方から定式化したとジャン・ノエル・ロベールは見る。仏教の中国文から日本語へのこれは言語の伝達と創造とみる。弘法は中国に旅行しそこで有名なインド仏教を習った僧侶喬答摩に出会う。その幸運から日本へ密教仏教が伝わったという。スタイルはエロチックな文体であるといっている。空海は道教や儒教よりもすぐれたものだとしている。神秘主義的曼荼羅を空海は重要視。かなは最初は仏教的そして文化的、板塔婆、凡字 筋曼荼羅といわれるデザインであった。

釈迦のテキスト釈経として般若心経、大日経をみる。

インドの凡字はベトナムなどにも伝わった。この書き方が日本に伝わっていたが誰も理解しなかった。真言のこの身からある日に仏になるという意味で発菩提心は成仏への一歩でしかない。即身成仏の訳は空海は文字を研究して生死実相義という即身成仏義を現したというが、空海のいう菩提身というのは発菩提身であるといっているように、これは仏教でいう即身成仏の意味には真言経ではならないことをきちんと明言すべきである。

これを実現するのには天台では観想、弘法では神秘主義的な行儀ということになる。

般若心経、大日経は誰が作った経典なのかについてはジャン・ノエル・ロベール氏は触れてない。訳僧喬答摩が釈経として偽り添加し弘法に伝えたのか、それとも弘法が作り日本に伝えたのかに関しては論じられてない。そういう経典を元にジャン・ノエル・ロベール氏は論じているが、それも彼らの怪しげな筆を用いるか否かだということである。

【参考記事】
http://www.franceculture.fr/player/reecouter?play=4849148