2014年5月30日金曜日

仏高級品製造会社LVMHグループ現副社長が逮捕 バラデューの大統領選挙に現金15億円横領容疑で

29日、ニコラ・バジル(Nicolas Bazire)氏は再度の逮捕を受けた。同氏は、仏高級品製造会社 モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)グループの現副社長で、エドガー・バラデュー元仏首相の官房長官を歴任。サルコジ大統領のヌィーユ市長時代からの30年来の友人だ。カラチ事件の財政面での税金横領の他に、今回は仏首相官邸特別資金の中から現金1000万ユーロ(約15億円)が1995年4月26日にバラデューの大統領選挙資金として横領された疑惑がバジルにはあり逮捕された。当時バラデューの金庫番であった責任ある立場のバジルは自分はその金を流すことをしてなかったと拒絶している。

この日には同じ容疑でパリ交通公団の社長ピエール・モンガン(Pierre Mongin)逮捕されている。ロジェ・ル・ロワール判事とルナール・ヴァン・ルィンベック判事は1995年のシラク対バラデューとの大統領選挙での財政面での事件を追跡している。

カラチ事件は、2002年5月8日にパキスタンのカラチ南部で起きたでテロ事件で、仏造船局技術者11人が殺害された。この事件の背景には仏の軍需産業での販売で賄賂が相手国パキスタンに支払われ、その見返り還流コミッションが仏側のバラデュー元仏首相に入ってきたと見られる事件。仏大統領選挙戦で対候補のシラクは政敵バラデュへ流れると考えこれをストップしたために、パキスタン側が仏造船局員を殺害したというものだ。サルコジはこのパキスタンに売ったアゴスタ潜水艦(90B)の調印をしている。バジルはサルコジとセシリアの結婚の証人役をしている。