2014年9月13日土曜日

サルコジとその弁護士が「拘置の取り消し」をパリ高等裁判所に要請

サルコジ前仏大統領はフランスの大富豪ベッタンクール事件で現金贈与があった疑惑があって、このサルコジ裁判ではサルコジの弁護士チェリー・ヘルゾグ(Thierry Herzog)が友人のジルベール・アジベール(Gilbert Azibert)裁判官に語らい、アジベール裁判官が退職後に天下りを希望しているモナコ審議員の席にサルコジの力で一押しできると相談していた会話も警察の盗聴にかかっていた。アジベールはそれを魔に受けてサルコジ裁判に近いところで仕事をしていたアジベルの友人のパトリック・サソース裁判官から裁判運営での秘密情報得て、サルコジに伝えていた。このことでサルコジは自分の裁判を有利にしていたといわれる。今回この件で拘置されたサルコジとその弁護士ヘルゾグは、これは推定容疑だとして拘置は無効だとしてその取り消しをパリ高等裁判所に要請した。12日のリベラション紙が報道している。

サルコジ氏の弁護士ヘルゾグは、本件の起訴条件が警察の盗聴を証拠物件としてなされたことを問題にして攻撃している。しかしその他には何のコメントも出していないという。


7月初めにサルコジは身柄拘束よりも重い措置である拘置となった。拘置された大統領はフランスの大統領としては初めてのものであった。その後サルコジ前大統領は「国家機密情報侵害」「権力関与」「公共資金悪用」などで起訴されている。同様に

ヘルゾグ弁護士も高等裁判所の判断を有利にしようと裁判官らに働きかけたことで嫌疑がかかっている。


サルコジとその弁護士への盗聴は2013年9月になされた。リビアの独裁者カダフィからのサルコジへの2007年の仏大統領選挙運動資金の流れを調べていた予審判事によってなされたものであった。

ジルベール・アジベール裁判官はモナコへ天下りはできず12日に裁判所での取調べに出頭している。


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【参考記事】
6月30日にフランスの2人の高等裁判官が逮捕されて拘置されていると朝のラジオフランスアンフォが報道していた。裁判所内部の情報を、これを流したとされるジルベール・アジベール(Gilbert Azibert)裁判官とその友人のパトリック・サソース( Patrick Sassoust)最高裁重犯罪検事とが、6月30日早朝にボルドー市の自宅で逮捕され「国家機密情報侵害」の容疑で拘置された。ベッタンクール事件での裁判所情報の提供者と目されたアジベール裁判官は2012年5月9日大統領選挙第二次投票直後(オランド大統領就任直前)にサルコジから任命さえた裁判官であった。アジベール氏が担当している最高裁民事裁判官はベッタンクール事件には無関係なセクションであったために、サルコジ氏とも30年来の友人であるサソース最高裁重犯罪検事が情報提供に関係したものと見られている。

アジベール裁判官が退職後の天下り先にモナコ国家審議員の席を希望していることを知っていた友人のヘルゾグ弁護士がサルコジ氏にこれを話した。モナコへ一押しする条件と引き換えに、心配なベッタンクール裁判の運営情報を手にいれて、裁判を有利にしようと相談している会話が、サルコジ氏が使用していた携帯電話から盗聴録音された。この携帯はサルコジの弁護士
ヘルゾグが再度の盗聴を危惧して、ポール・ビスモス(Paul Bismuth)の仮名で新たに買い与えたものだった。警察は、「国家機密情報侵害」と「権力関与」事件として、2月26日から調査を開始していた

2007年仏大統領選挙運動でサルコジ氏がリビアの独裁者カダフィから現金を受け取っていた容疑で、サルコジ氏はフランス警察によって盗聴されていた。この盗聴会話から偶然に、ベッタンクール事件の最高裁運営手順(これは国家機密)が、サルコジ側に流れていることがわかった。


サルコジ氏とサルコジ氏の弁護士チェリー・ヘルゾグ(Thierry Herzog)との会話が盗聴録音されていた。

アジベール裁判官はサソース最高裁重犯罪裁判官と協力してサルコジが関係するベッタンクール事件での裁判所内部の情報を手に入れたが、事件が明るみにでたために引き換え条件だったモナコの席をアジベールは手にしてはいない。

モナコ王室やルコジ氏の前妻であったセシリアさんの現夫リチャード・アチィアス(Richard Attias)氏の弁護士チェリー・ラコスト(Thierry Lacoste)を、別件で家宅捜査したことで、偶然にリビアの独裁者カダフィからの2007年の大統領選挙運動への資金送付を示す、ヘッドのない不思議な文書が先週末に発見されて、リビア関係での疑惑が深まっている。