2014年10月22日水曜日

サルコジの「起訴」を罵倒した前大統領の原稿書きが「出廷」 仏裁判官組合の「公判請求」で

フランスの裁判所は2013年3月21日にニコラ・サルコジ前大統領をベッタンクール事件で起訴したが、このことでサルコジの講演原稿を書いていたアンリ・ゲイノーは翌日の22日から23日にかけてボルドー裁判所のジャン・ミッシェル・ジャンティ判事を人間の恥であり裁判所の恥であり憲法の恥である。判事の仕事ぶりは不遜であり許すことはできないなどとラジオヨーロッパ1.や仏国営放送テレビアンテナ2や、さらにはBFMテレビでなどで批判した。このことで裁判官組合(USM)から公判請求がなされていて、明日10月23日に裁判所に出廷することになっている。ジャンティ判事は弾丸が入った脅迫状も受け取っていた。
裁判官への罵詈雑言および裁判所判決を不当だと決め付けたことで、それぞれに最低1年の禁固刑と15000ユーロ(約210万円)の罰金刑と、6ヶ月間の禁固刑および7500ユーロ(約105万円)の罰金の可能性が強いと見られている。このような裁判官への暴言はサルコジの側近であることからくる自己慢心の増上慢から出たものと考えられる。同氏は大統領の原稿書きとして大統領官邸エリゼ宮殿特別顧問となって頭に血が上がっていたのかもしれない。しかしゲイノ氏は自分の言った言葉は一言も引っ込めないと宣言していて、サルコジ氏は裁判で事件が無かったことになったではないかといっている。

しかしこの事件が無かったことになったというのは実は、ベッタンクール事件での一部のサルコジ氏への疑惑つまり、高齢のベッタンクール婦人の精神的な脆弱さに付け入った金銭のせびり取りという点)に関する事件が無くなったということなのであり、ベッタンクール事件そのものでのサルコジへの起訴は存在し続けているのである。この点をサルコジ支持の保守メディアはごまかして報道しているようだ。

表現の自由だとゲアン氏は自分の発言を擁護しているが、彼の発した暴言は政治家の司法への介入として問題になっている。サルコジは当時ベッタンクール事件を裁いていたナンテール裁判所の判事に自分の息のかかったクロワイエ判事を任命したりしたことがあった。また裁判官を動かして最高裁での自分のベッタンクール干与事件での裁判の運営方法などを探らせていた。その褒美としサルコジに親しいジルベール・アジベール裁判官が希望していた老後の天下り先のモナコの審議員の席を一押し推薦してやったらどうかとサルコジの弁護士チェリー・ヘルゾグ(Thierry Herzog)とサルコジが携帯電話で話しあったことが、公的に裁判所が認めた警察の傍聴網に引っかかっていた。

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