2015年10月30日金曜日

アサドを許すな 今日のウィーン会議が 独裁主義と民主主義の分岐点

今日30日のウィーン国際交渉会議は現地時間9時30分(グリニッジ8時30分)から開始する。シリアの民主主義を目指すのであればシリアの独裁者アサド(Bachar el-Assad)大統領を国外追放すべき方策で解決を選択するしかない。これまで2011年来4年間で25万人も殺害し数百万人もの難民を排出させてしまったシリアのアサドを認めるのならば、シリアの独裁継続を世界が認めることになる。この点の選択に、両陣営の分岐点がある。フランスに於けるオランド仏大統領とサルコジ前大統領との対立点もここにあるのである。アサドが国外追放になれば、シリアのアサド陣営の支持者も失墜するために、これまでのアサドを支持してきたサルコジやプーチンたちは活発に動き回っているのである。(パリ=飛田正夫 2015/10/30 15:51日本標準時

ウィーン国際交渉会議ではシリアの独裁者アサド大統領の処遇を話し合う。欧米、アラブ連合陣営は今週初めにパリで会議をもち、アサドの即刻国外追放で一致しているとロラン・ファビウス仏外務大臣が発表している。

参加国は、米国、ロシア、サウジアラビア、トルコ、レバノン、エジプト、フランス、英国、ドイツなどの首相や外相などだ。今のところはシリアの独裁者アサド大統領もアサドに反対するシリア反体制派蜂起市民側も参加できないことになっている。

サルコジ前大統領は2008年7月14日のパリ祭に独裁者アサドを仏大統領官邸エリゼ宮殿に招待していて、アサドは友人だと言明している。人殺しを友人にしているサルコジ陣営の右派の議員ら3名は今月10月中旬に、アサドに会いにシリアを訪問した。

ロシアは9月30日にシリアのアサドの要請だとして、シリア反体制側蜂起市民を攻撃していたが、ロシアはこれをテロリストなので空爆したと説明している。実際にシリア国内に侵入しきたイスラム主義国家組織(EI)を爆撃しないで、シリアの反アサド市民派の多い町に爆弾を落としていた。