2016年1月28日木曜日

サルコジ仏前大統領の法廷宣告前に 主任判事が盗聴資料の公表要求

(パリ=飛田正夫2016/01/28 22:28日本標準時)28日に主任弁護士フランソ・コルディエ(François Cordier)氏は権力関与と汚職の罪で起訴(mis en examen)されたサルコジ前大統領の事件の判決が3月22日と近くなっている中で、特に盗聴内容の担保性に関して最高裁判所に開示・公表を薦めるよう要求した。コルディエ主任弁護士は、最高裁判所の家宅捜索の折にこの盗聴録音と秘密資料がもたらされたが、それらは本件の中心的な位置を占めているのではないとして、裁判の審査を破棄するよう求めている。

盗聴器というのは、サルコジ氏がその弁護士と計り裁判所内のベッタンクール事件の裁判運営事情に通じている裁判官ジルベール・アジベール(Gilbert Azibert)氏に、同裁判官の退職後の天下り先として希望していたモナコの審議員の席を、一押推薦してあげるからその見返りとして、ベッタンクール-サルコジ事件での裁判運営の情報提供を提案していた。この会話がベッタンクール事件を操作していた警察の公認盗聴網に引っかかって暴露されてしまったというもの。
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サルコジ仏前大統領の「拘置」そして「起訴」ルモンド紙の解説から

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フランスの大統領として初めて ニコラ・サルコジ前仏大統領が拘置

【参考記事】
http://www.20minutes.fr/france/1775241-20160128-sarkozyazibert-cassation-ministere-public-preconise-validation-essentiel-ecoutes