2016年2月5日金曜日

国連(ONU)の審議グループが「ウィキリークス 」アサンジュ氏は不法拘置の犠牲者だと宣言

(パリ=飛田正夫2016/02/05 2:37日本標準時)4日、英国在エクアドル大使館に2012年から保護されているオーストラリア人ジュリアン・アサンジュ氏(44歳)は、国連(ONU)の審議グループの判断をもとに、それは同大使館で禁固の刑期を務め上げたのだという見解をだした。アサンジェ氏は、4日午前中に国連(ONU)の判断は正しいと話した。パスポートを有効にして総ての新たな逮捕の目論見を停止すべきだと宣言した。アサンジュ氏は昨日3日に記者会見し、もしも国連の判断が悪く出た場合にはエクアドル大使館を出て警察に出頭するとも語っていた。4日のリベラション紙によると、アサンジュ氏からオランド仏大統領が受け取った公開の手紙によると、アサンジュ氏は外に出ることもなく、5メートル四方の部屋に自由を取り上げられて置かれていて、訴えるあては国連(ONU)にしかなかったのだという。国連(ONU)の不法拘置の審議グループには罰を与える権限はないが、もし英国とスエーデンが国際人権法を守らなければ国連(ONU)と国際裁判所で問題にすると、7月まで同審議グループの議長であったオスロ大学法学部教授のマッド・アンデナ氏はいっている。同グループは、ビルマの反体制派のサン・スーチーさんや米-イラン人ジャーナリストジョンソン・レザイアン氏や、元セネガル大統領の息子の不法拘置に声を上げたグループである。


アサンジュ氏はヨーロッパ裁判所の指名手配を逃れて英国在エクアドル大使館に身を寄せている内部告発サイトのウィキリークス 紙の創始者だ。アサンジェ氏は不法拘置の犠牲者であるという国連(ONU)グループ側の判断から、アサンジェ氏の弁護士サミュエルソン氏は、スエーデンはヨーロッパ人権宣言に違背するもので、アサンジュ氏の指名手配を解くべきだとフランス通信(AFP)に語った。リベラション紙によると、英国の国営ラジオ放送BBCは3日朝から国連グループの判断が英国とスエーデンのやり方に対立するもので、アサンジュ氏に有利なものとなったと報道しているという。

アサンジュ氏は米国軍のイラクやアフガニスタンでの性犯罪を含む戦争犯罪が明瞭に分かる米ペンタゴン機密文書50万部の秘密資料と25万回の外交通信機密を2010年に暴露していた。


アサンジュ氏が、同大使館で刑期を務め上げたという国連(ONU)の審議グループの判断は、違法だと考えていると、スエーデンの外交官は4日に宣言した。我々は国連(ONU)の審議グループの判断が、スエーデン政府とは単に異なる判決に至ったに過ぎないのだと考えていると、スエーデン側のスポークスマンは言っている。

スエーデン政府は、アサンジュ氏が合意の元であったと主張するスエーデン女性との関係を強姦したとして性犯罪で訴えていた。もしも、これが政治的な容疑で訴えた場合だと、米国側の引き渡し要求を拒絶できる条約がスエーデンと米国の間で1961年に成立し、再締結が1983年になされていたために、スエーデンは米国の引き渡し要求に答えられなくなってしまうと見られている。アサンジュ氏は米国に引き渡されてから、スパイ犯で死刑になる可能性があり、そのためにエクアドルのラファエル・コレア大統領やリカルド・パティニョ外相が介入し、英国がエクアドルを植民地のように扱い大使館の独立性を認めないことは、「ウィーン合意」に違反するとまでいったことは知られている。ウィキリークス は最終結論が出される5日昼にロンドンで記者会見の開催を予定している。(1432文字)

【参考記事】
http://www.france24.com/fr/20160204-assange-wikileaks-reddition-police-britannique-onu-suede-enquete-justice

http://www.20minutes.fr/monde/1780267-20160204-video-detention-julian-assange-jugee-illegale-selon-onu