2016年3月17日木曜日

プロテスタント信仰のメルケルは 難民=異教徒を西欧が認める価値として理解

(パリ=飛田正夫)きょうから10日ぶりに17-18日とブリュッセル28か国欧州首脳会議がトルコの合意を取り付けるような方向で、ギリシャに釘付けになった難民をトルコ側に送る緊急的な協議の詰めで合意を目指している。昨日はギリシャからボートでイタリアへ渡る難民グループがあり遭難者もでた。15日にはギリシャからマケドニアへのバルカンルートの封鎖を突破するために河を遡行し危険な賭けを婦女子もいた難民に焚きつけたものがいるとギリシャのチプラス首相が怒っていた。しかし大きな流れではそれを声高にいう事は人種差別や人権侵害になる。国際社会の難民の権利を無視することになるので慎まなければならない。これは遵守されなければならない現代社会の価値でもある。とくにメルケル首相のプロテスタント信仰の価値では難民を拒絶することはできないということがある。現代のヨーロッパの人権思想が異教徒だから蔑視してよいという価値を消してしまったということが、現代のヨーロッパ人の意識と乖離を感じるのか、彼等自身にもしばしば良く理解できないところとなっているようなのだ。(2016/03/17 15:25日本標準時

国連はギリシャの島々にヨーロッパ入りの難民審査を待っている者達やシリアなどからの難民も含めて、一緒にトルコへ送る方向でヨーロッパの国境を防衛しようとしている。

しかしこれにはヨーロッパの人権の問題で平等な難民の権利を大量移送することが指摘されて、難民個人の人権侵害をしてはいないのかという極めて深刻な批判もある。

ヨーロッパは人権の国なので、一部には確かに宗教的に異質なイスラム教徒がキリスト教文化圏を侵略するといった考えが今でもドイツにもフランスにも右翼系の思想には見られるために、これが大きな問題になっている。