2016年12月9日金曜日

カユザック財務大臣は上訴 サルコジが任命した元衆議院財政監査・経済総合委員長

(パリ=飛田正夫 日本時間;‎‎09/‎12/‎2016‎-10:54:38)8日にジェローム・カユザック氏とその婦人のパトリシアさんは脱税と脱税洗浄の罪でそれぞれ3年と2年の禁固刑の宣言を受けた。現在、フランスは大統領選挙の最中であって、この事件が社会党政権下の財務大臣であったとこれを強調しているメディアも多い。オランド仏大統領が国民の模範を宣言しているのを批判するためだ。しかし欧州エコロジー・緑の党ボルドー・ベーグル市長のノエル・マメール氏は、サルコジが大統領時代の2010年4月にカユザック氏を衆議院財政監査・経済総合委員長に任命して2年3カ月間に渡り任務を務めているのに、どうしてこのサルコジの責任はメディアは問わないのかと指摘していた。カユザックは2006年にフランソワ・オランド氏が仏大統領になった6月になってから財務大臣に就任しているのである。スイスやシンガポールへの税金隠しはそれ以前からしていたと自白しているのである。そういう人間の過去を調べないで国家の職務に就かせることが問題なのであれば、サルコジがカユザックを任命したことも同じく重大な過失であるはずだ。カユザック氏のスイス銀行口座所得隠蔽問題は急にここ数年間のことではなかったのである。サルコジ前大統領時代に製薬会社への好意的な政策で、見返りコミションの還流報酬を得た隠し金であると見られていた。カユザック氏は上訴をすると言っている。

最近のフランスの報道の仕方に疑問を持つのは、こうした事件の報道姿勢が、政治的な影響力を狙った右派メディアの偏った報道だと思えるからだ。これまで4日間続いているパリとその近郊での大気汚染対策で、天気予報官が大気は透明で見通しが良く汚れてなどいない。車の数を奇数のプレートナンバー車を走らせることを禁じても偶数のプレートを持つ中古車が代わって運転されて、更に大気汚染は酷くなる。この対策は効果が無いと発言した。これには大変に驚いた。天気予報官が天気予報の時間を使って、現政府の政策批判のコメントをしているのである。最近のフランスのメディアでは、国営放送でも偏向した報道姿勢をしばしば感じるまさにサルコ・ランドはメディアが支援してでもいるかのようで気になるのである。

【参考記事】
http://www.francetvinfo.fr/politique/affaire/cahuzac/direct-suivez-le-jugement-du-proces-de-jerome-cahuzac_1957257.html
http://www.lemonde.fr/police-justice/article/2016/12/08/l-heure-du-verdict-pour-l-ancien-ministre-du-budget-jerome-cahuzac_5045260_1653578.html
http://www.lemonde.fr/police-justice/article/2016/12/08/l-heure-du-verdict-pour-l-ancien-ministre-du-budget-jerome-cahuzac_5045260_1653578.html
http://www.lemonde.fr/police-justice/article/2016/12/08/l-heure-du-verdict-pour-l-ancien-ministre-du-budget-jerome-cahuzhttp://www.lemonde.fr/politique/article/2013/04/03/affaire-cahuzac-moscovici-recuse-toute-complaisance_3152446_823448.htmlac_5045260_1653578.html
http://www.lepoint.fr/politique/affaire-cahuzac-mamere-doute-que-sarkozy-n-ait-pas-ete-au-courant-03-04-2013-1649762_20.php
http://www.lepoint.fr/politique/affaire-cahuzac-mamere-doute-que-sarkozy-n-ait-pas-ete-au-courant-03-04-2013-1649762_20.php