統計によるとタバコ常飲者が低収入の階層でこの6年間で35,2%から37、5%と増加傾向にあるという。それに反し高収入階層では23,5%から20,9%と減少しているという。2016年のフランス人の15歳から75歳では常飲者は28,7%だ。2014年から2015年ではヨーロッパ全土のタバコ喫煙者は15%という数からするとフランスは異常に高いことになる。しかもフランスを除いた全ヨーロッパでの喫煙者は2000年来減少傾向にあるという。
タバコを吸う人がそのまま虐げられた社会の階層だと断言すればこれは差別になるが、こんな高いものを吸う貧困者というのはいないはず。タバコ製造はフランスでは国ではなく国が値段を決めてはいない。しかし市販価格の80%が税金で国の収益は年間140億ユーロ(約1兆8千200億円)が計上され国にとって魅力的な財源となっている。フランスでのたばこ消費量の14,5%が密売ルートやウェブによるものだとう。フランスの隣国ではその殆どが価格は半額に近い。
この裏にはタバコの平行輸入や密売組織で売買されるタバコ量が市場価格よりは安く流れ込んでいることが問題視されている。値上げが闇市場の利益を煽っていることにもなりかねない。エドワー・フィリップ仏首相はタバコ1箱10ユーロへの値上げ策へ意欲を示したが具体的な施行期限などについては話さなかった。
【参考記事】
http://www.liberation.fr/france/2017/07/05/le-paquet-a-10-euros-stoppera-t-il-la-clope_1581873