2011年2月19日土曜日

サルコジ仏大統領G20抜け出し 「農家の人気取り」パリ農業物産展で「150メートルを1時間で」

2月12日からパリで例年の農業物産展が開催された。パリで開催中のG20から抜け出してフランスの大票田である農家の人々の人気を取ろうとしてか、午前中に参加して昼のフランス国営放送・テレビA2の放映に間に合うように参加したようだ。そう見るのが正解であろう。



G20を抜け出して大票田であるパリ農業物産展に参加。2008年にはこの会場で握手を拒否したある高齢者に「ばかやろう、さっさと出て行け」発言で不評をかった経緯から、今年は審査された者のみ参加の厳重警戒。昨年は閉会式にでたが、今年はG20開催中の開会式に出席した。

しかしテレビは150メートルだけを1時間かけて歩いたと報道したように、準備され創られた舞台の上で話すサルコジ大統領の姿があるだけで、大統領の周囲には警備員や私服警察なのか左右をきょろきょろ見張る人ばかりが目に付く。偽造農家の参加者らしき広告塔的な人もみえみえで、これでは誰に会いにいったのかはわからない。

豚や牛や鶏などは特別に立派なものが選ばれて集めれれているのは勿論だが、今日の初日の農業物産展には特別な人選があったといわれている。農家の人々は所得が1000ユーロ(約12万円)以下がほとんどで満足しているとは思えない。しかし創られたイメージを真実だとして見ているといつか現実が転倒してわからなくなるのが怖い。

昨年農業物産展の開会式に参加の無かったサルコジ大統領は、今年は努力をしたと伝えられている。

2008年2月23日に会場に集まった人々に握手をしようとてある高齢者の男性から断られたことで、この高齢者に対して「ばかやろう、さっさと出て行け」と反応したことがネットに流れフランスの歴史に残るほど有名になって今まで続いている。

今年も農業物産展の開催時に焦点をあわせてそれを題材にした本の出版が2月23日になされる。ほんの著者はこの23日を記念してできれば大統領官邸エリゼ宮殿前でアペリティフ会を催したいと考えている。そういう会合をどこかで来年の2012年まで毎月23日に開催してゆくことを発表している。

チュニジア革命でもサルコジ大統領のこの有名な農業物産展での悪言は使われた。独裁者ベンアリに反対するデモでの看板に使用された。フランスの在チュニジア大使館がこれを咎めたことがテレビ・ラジオの案内で有名なルモンド社の視聴覚メディア評論誌「テレラマ」でも問題になっている。