2011年4月15日金曜日

【コラム】 リビア「対地上攻撃用戦闘機」でオバマ米大統領とサルコジ仏大統領が対立

4月15日、ドーハ (カタール) に続いてその翌日14日にもベルリンで北大西洋条約軍事機構(NATO)の会議があり米国・仏国・英国はリビアのカダフィ大佐を排斥する方向で確認した。しかし基本的にリビア「対地上攻撃用戦闘機」の使用でオバマ米大統領とサルコジ仏大統領の間で対立している国連決議1973に対する両大統領の考えに根本的な相違があるのには変わりがないと見られる。


もしNATO軍の援助がなければ反リビア政府臨時国家審議会側の支援は効果が薄くなり反対勢力を組織できなくなる。もうじき予定されるトリポリ占拠も不可能になってしまうのでサルコジ大統領はオバマ大統領に米軍の対地上攻撃機A10とAC-130の退却決定を取り消す要請をした。オバマ大統領はNATOの目的がリビアの飛行禁止領域設定、市民の安全保護、政治変革の状況づくりにありカダフィを打倒することではないとしてサルコジの要請を拒絶し意見が対立した。

オバマ大統領とサルコジ大統領は3月28日(月)にビデオ会議をした。これが3日に「ヌーベル・オブセルバトワー誌fr.」で報道された。

フランスと英国は地上爆撃の戦略機は余りなくい。この種の飛行機は強力なものがないという。

4月7日の「ラジオFrance Info」では、リビアのカダフィ軍攻撃の北大西洋条約軍事機構(NATO)軍にアメリカ軍は参加してないと報道した。英国もあまり気がのらずルーマニアぐらいしかフランスのリビア攻撃を支持していないという。

オバマ大統領は戦闘機は「スタンバイ」状態にしては置くとビドオ会議ではいっている。カダフィがベンガジの反リビア政府臨時国家審議会に攻撃を加えないかぎり再稼動はしないと話した。

ビデオ会議の後で、オバマ大統領は米国のリベアでの戦争介入動機に触れて、これは短期の時間的制限が性格づけられたもので米国は歴史的な国連議決1973の提出国であるとしている。この中でオバマ大統領はフランスのまた仏大統領の役割を一度も髣髴させなかったという。

フランスのサルコジ大統領が開始し欧米や世界機関を巻き込んだカダフィ空爆だがその当初から戦争動機が不明確な軍事介入ではあった。


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