2017年2月3日金曜日

61%が仏世論調査でフィヨン元首相の仏大統領選挙候補の辞退を要求

(パリ=飛田正夫)「共和党」(LC)の2017年の仏大統領選挙候補者となったフィヨン元首相の人気が圧倒的に急降下しているとフランス国営放送テレビA2のために行ったオドクサ世論調査の結果が2月3日に報道されている。それによるとフランス人の10人に6人以上がフィヨン元首相は大統領候補を辞退すべきだと考えている。フィヨン支持者でもその3分の1以上がフィヨン氏は仏大統領候補を辞退すべきだという意見だった。保守派の中の27%は、LC内代表者を決めた昨年11月27日の予選選挙候補者選考(プリメール)を再度行って新任者を決めるべきだと言っている。フィヨン氏は嘘を隠さずに妻の架空雇用の公金横領を認めるべきだろう。


2日夜9時過ぎから2007年に英国のダイリー・テレグラムがペネロップ・フィヨン(Penelope Fillon)さんをインタビューした録画が放映されずに保存されていたのが発見され、急遽これが報道された。このインタビューは2007年に夫のフィヨン氏が首相に就任した直後で、この時には既に夫のフィヨン議員の国会付きアシスタントとしてペネロップさんは報酬を得ていた。ところがこの録画の中ではこれまでに夫の秘書として働いたことなどかってなかったと発言していた。このフィヨン候補の妻ペネロップさんや子供2人を利用した架空雇用の公金横領罪事件の真相はあまりわかりやすく報道されてないために、今後はさらにフィヨンの道徳的な逸脱が多くのフランス人に知られるようになれば、されに不支持が増大すると見られている。なおフィヨン辞退後の仏大統領選挙候補をどうするかではボルドー市長のアラン・ジュッペ仏元首相に出馬してもらおうという意見はフランス人全体では34%で支持者では39%と決定的ではなくなっている。再度、「共和党」(LC)のプリメールをやって決めるべきだとするのは仏人全体では34%、支持者では27%と低い。大統領選挙までに80日前後と日数もすくないためにフィヨンが起訴されても選挙で勝てば起訴されないで済むのだから最後までフィヨンを立てて戦うべきだとする意見はさすがに昨日当たりから少なくなってきているようだ。

【参考記事】

http://www.francetvinfo.fr/politique/francois-fillon/penelope-fillon/presidentielle-six-francais-sur-dix-pensent-que-francois-fillon-doit-renoncer_2047349.html