シリアのバッシャール・アサド大統領の辞任と国外退出を求める30日(土)の抗議デモでは6人が死亡した。六週目にはいったアサド体制批判の抗議デモは政府の圧力にも屈せず明日5月1からは新スローガンの「権力奪取の週」を掲げ全国各地で抗議デモが予定されている。これまでは「自由」を人々は叫んで要求してきた。29日の金曜にはデモで死亡した人々の葬儀が政府によってシリア全国で中止の圧力が加えられた。
シリアの人権擁護団体によるとこの日だけで66人の市民が殺害され49人が逮捕されたが、その内の36人は首都ダマス南部100キロほどに位置する政府抗議の発祥地デエラ(Derra)の町で殺害されているが、政府では8人の軍人と1人の警察がテロリスト集団によって殺害されたと発表していると「リベラシオン紙fr.」はいっている。
抗議デモの開始された3月15日以来からは、少なくとも539人が死亡しているという。
200人ほどのシリア軍隊の武力弾圧で難民がトルコ国境へ押し寄せているため三日月国際赤十字社が救援に入った。数百人のシリア人はリビア側へも避難しているという。
米政府はアサド一族へ対する経済制裁を決めた。欧州議会(EU)は武器の輸出禁止と他の制裁を準備しているという。ロシアは「立憲国への内政干渉問題」として国連人権審議委員会に緊急にシリアへの調査使節団を送るように要求している。
しかしアサド体制の失墜とアサドの国外退去はシリアの市民だけが要求しているようだ。