2011年11月9日水曜日

イタリアのナポリターノ大統領、ベルルスコーニ首相の「辞任」を発表

2008年来イタリアの首相を努めてきたベルルスコーニ氏(75歳)は8日夜、ユーロ圏諸国財政危機の波及回避で10月26-27日に欧州議会で決めた方策決定の後の11月末に辞任をすることを受け入れたと、ジョルジュ・ナポリターノ大統領は同首相との会談後に発表した。8日のイタリア議会で政府の2010年の財政信任投票が過半数の308を割った。政府は市場の信頼も得られず支持勢力の北部同盟の反対も起こり、辞任を決意した模様。

ベルルスコーニ氏は、「自分は政界のキリストである」「ナポレオンよりも私は偉大である」とまでいっていて、これまでに何度も2013年の任期終了までは首相の地位に居残ると宣言してきていた。最近の財政危機の責任での批判は強く、未成年者との売春行為では「性に身を捧げる」と彼女たちの一人にいっている。その野放図な私生活のスキャンダル事件はショッキングなイメージとなって世界中に報道されカトリック教会からも批判されていた。

今後はベルルスコーニ辞任後にナポリターノ大統領は新政府の組閣を全ての政党に打診することになるが、ベルルスコーニは新政府は安定した多数派形成は不可能だと見ている。

パリ政治研究所のマルク・ラザール氏は「これが政府の終焉になることは間違いない」とコメントしている。