2013年8月2日金曜日

仏国家審議会が遺伝子交換作物モンサント トウモロコシの栽培解禁宣言

 フランスでは遺伝子交換作物モンサントMON810トウモロコシの栽培は2008年以来禁止されていたが、8月1日の仏国家審議会によってこれが覆された。ステェファン・フォール農業相とフィルップ・マルタン環境相は政府はOGM植物栽培の禁止を維持し続ける方針だと発表した。農業相は仏国家審議会がフランスの法律を決めるのではない。国家審議会は法的根拠に叶っているかどうかを見るところなので、MON810の栽培を禁止したりしなかったりを決定するのではないと指摘している。

 仏養蜂家会長(Unaf)オリヴィエ・ベルヴァル氏は、「モンサントMON810は昆虫を殺害するものでフランスは80%の国民が反対している」「公衆の意見ではなくモンサントのような企業が決定する民主主義は誤っている」と仏国家審議会への企業圧力を批判している。

 グリーンピースや欧州エコロジスト・緑の党(EE-LV)、フランス農家組合、ビオ栽培農家フランス連盟などでは、「農相は今こそ言葉を行動に移すべき時だ」と言っている。

 農業運動家のジョゼ・ボベEE-LV議員は、「欧州の多くの国で禁止されているが、欧州議会はこの栽培を許している」と逆説を述べた。

 農業相は次の種まき期間である2014年の4月から6月前に適応した方策を決定してゆくことを約束した。

 欧州ではフランスと同じくオーストリア、ハンガリー、ギリシャ、ルーマニー、ブルガリア、ルクセンブルグでは2008年からモンサントMON810トウモロコシの栽培は禁止されている。2011年の欧州裁判所の決定の後で、仏国家審議会はMON810の栽培禁止を撤廃しようと息づいてきた。