2014年5月15日木曜日

サルコジ大統領選挙運動資金30億円 国民運動連合党の水増し、架空支払いをリベラション紙が暴露

5月15日、左派系新聞リベラション紙は2012年の仏大統領選挙でサルコジ前大統領を支援してジャン・フランソワ・コッペ国民運動連合党(UMP)議長の側近が経営する演説会場設営会社ビグマリオン(Bygmalion)に2000万ユーロ(約30億円)の支払いを計上していたがこれが水増しの架空計上ではなかったかと疑問視している。

リベラション紙2014年5月15日号
コッペ国民運動連合(UMP)議長の
忠臣
バスチアン・ミィロ氏はコッペ氏
失墜させる危険がある。
大統領選挙運動でのサルコジ氏の使用許可資金額の上限は2250万ユーロ(約33億7500万円)で、既にこの金額に相当していた。同紙では、サルコジ氏の大統領選挙での会場設営資金はしばしば架空のもので、水増しされて計上していたのではないかと見ていて、その還流コミッションの存在を見ている。仏大統領選挙の運動費は国税から払い戻しされる。

コッペ氏の側近バスチアン・ミィロ(Bastien Millot )とギイ・アルヴェ氏の2人の経営するビグマリオン社系列のEvent&Cie会社に支払った金額は、今回のベラション紙の調べではそれが2000万ユーロという莫大な金が水増しされて支払われていたことになる。一方、ミィロ氏は国営フランス・テレビ総局長で、その前任者のパトリック・ド・カロリス前総局長がビグマリオン社を優遇していた容疑で調べを受けていた。

リベラション紙では、例えばサルコジ氏が大統領選挙で敗北した3週間後に行なわれたとされる2012年5月30日の集会などには299万ユーロ(約4億5千万円)が支払われているが、ピエール・ルルーシュUMP議員などの証言ではそれは行なわれなかったということから、UMPが55回ほど開催したという記憶のないような集会に1270万ユーロ(約1億9千万円)が支払われている。この資金額はサルコジ氏の大統領選挙の運動準備計画会議の費用も加えてあるらしい。

リベラション紙は同様に、大統領選挙予選1週間前の2012年4月14日のパリのガボー会議場を使っての公演会では誰も来ている気配がないが、68万950ユーロ(約1億円)が支払われていることになっている。しかしメデアのどこにもその足跡が残ってないが、集会は無かったのではないかと疑問を提出しているが、リベラション紙は17581.20ユーロ(約260万円)の会場費用の領収書を見つけた。ここではアフリカのメディアにその足跡がのこっていた。会場にはセネガル大統領や中央アフリカの総書記官やギニア前首相などがサルコジ氏の大統領選挙を想起するビデオを見せたという。

コッペ事務所所長のジェローム・ラヴィルー氏は2012年に行なわれた集会行事の資金総額は190万ユーロ(約2億8千500万円)であるとリベラション紙に確認していた。