2011年3月12日土曜日

ルノー自動車スパイ疑惑で、情報源仲介者が国外逃亡寸前にパリの空港で逮捕


3月11日に、ルノー自動車のスパイ事件で3人のルノー幹部を告訴する原因となった情報を会社側に流したセキュリティーの責任者2人がパリ北郊外のシャルル・ドゴール空港から外国へ逃亡しようとしている所を情報詐欺の容疑で逮捕された。2人はこれまでスパイ説の根拠となる10ほどの情報をルノー社側に流していて、その中に5万から6万ユーロ(約720万円)の口座がリヒテンシュタインとスイスの銀行に存在するというレポートがあった。これをもとに3人の幹部は批判を受け解雇された。が、その証拠となる口座が見つからなかった。


1月初旬にルノーの電機自動車情報を中国に流したとされる3人のルノー幹部がスパイ容疑で告訴され会社を辞めさせられた事件で、見返りの手数料を外国に隠しているとされていた。ルノー側ではこの情報提供に既に25万ユーロ(約3千万円)を支払っていると証言していたが、最近はルノー幹部の告訴と解雇は間違いであったとして「捜査された」可能性を暗示するようになっていた。


「調査源」の調査者とルノー自動車の仲介を取り持ったとされる2人のセキュリティーの責任者とは元憲兵のマルク・ティグザドー氏と反テロリストや反スパイの活動をする国家安全防衛局(DPSD)に2009年まで務めたドミニック・ジェヴレー(Dominique Gevrey)氏が担当していた。

セキュリティー会社のパトロンというのはレミ・パグニ(Rémi Pagmie)氏で、ゴーン会長とは2000年初めに東京で知り合いそれ以来の友人だとフランスの政治風刺と暴露の専門新聞カナール・アンシュネは書いている。


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