2011年6月8日水曜日

世界銀行が発表=日本や「アラブ諸国の春」以外の開発途上国で発展と

6月8日、世界銀行(WB)ロバート・ゼーリック総裁は開発途上国での財政金融危機は過ぎ去った。特に第一次必需産品の生産で、インフレーションを押さえた安定した発展状態に入っていると発表した。世銀では2010年度の開発途上国の成長率は7.3%を超えていて毎年約6.3%の発展が2011年~2013年には期待できるとしている。経済協力開発機構(OECD)の経済先進国では2011年は2.1%であった。2012年は2.6%、2013年は2.5%と世銀は推定している。

世界銀行(WB、BM)は二つの国際機関からなっていて発展と再建のための国際復興開発銀行(BIRD)と貧困国の解決のための国際開発協会(AID、IDA)で相談や資金援助などをおこなう。ニューヨークに本部をもつ。

世界銀行では、3月11日の日本の福島地震に続く原発基地事故の結果と「アラブ諸国の春」の革命によって、これに関係した諸国は大きく経済が後退した。エジプトは1%、チュニジアは1.5%でリビアは最も経済発展が無かった国であると世銀は示している。いまのところ不鮮明なところが多いがエジプトとチュニジアは2012年には5%に進むのではないかと見られている。

世界銀行では、食品と原油の価格がすでに高騰をつづけているが、これが産業の発展に著しくブレーキをかけているとして、貧困層に対する圧迫ともなっているといっている。

今後は世界経済発展の平等的なバランスある発展には大きな倫理観の転換が必要で、世界銀行とならぶ国際金融秩序を担うもう一つの国際通貨基金(IMF)だが、現在、総裁選挙の候補者であるクリスチーヌ・ラガルド仏経済相がインドや中国を訪問して選挙運動に奔走しているようだが、いつまでも欧州の独占ではなくてアジアやアフリカの開発途上国から総裁は選らばれることが望まれるのである。

(参考記事)