2011年10月8日土曜日

シリアでクルド組織の創立者殺害、アサド体制抗議の激化でロシアも初批判

シリア反体制派のクルド人組織「未来の流れ」の創立者メシャアル・タモ(53歳Mechaal Tamo)氏の殺害が10月7日にシリアであり、クルド人の抗議が激化している。7日、ロシアは初めてシリアのバッシャール・アサド大統領の国外追放を表明した。



ル・ポワン誌fr.は、シリア人権監視組織(OSDH)の情報を報道し、タモ氏はシリア反体制派連合の主要な組織であるシリア国家審議会(CNS)のメンバーでシリア北東部のトルコとの国境に近い町カミチリ(Al Qamichli)に3年半の禁固を終えて住んでいたが、4人の武装者に自宅を襲われて殺害されたと報道した。
7日のデモでは民主化支持の活動家によってシリアの代表はCNSであるとのスローガンが宣言がされている。毎週金曜日のデモでは犠牲者がでるが、今回は全国各地での死者は9人を数えている。

8月末にイスタンブールで創立されたアサド体制と闘うCNS組織の大多数は野党政党で、自由派、クルド党、イスラム同朋団、LCC、イスラム同胞団(フレール・ミュズルモン)で、メンバーの半数がシリアに残っていて後は米国やトルコや欧州に身の安全を確保するために散らばったという。

南部のデラの町では4日に国連安保理で欧米諸国議決案が中露の拒否権行使で実現できなかったために、中国とロシアの国旗が靴で踏みにじられていた。

しかしロシアのメドベージェフ大統領は、欧米諸国の採ってきたすべての内政干渉に反対の態度を保持するとしてもアサド大統領が改革を実現できなければ国から退散すべきだと初の宣言をした。国連の発表ではすでに3月15日のアサド体制への抗議デモがシリア中部のハマの町で始まってから2900人が死亡した。そのうちの187人が子供であり、国連人権審議会ではこれを厳しく批判している。