28日仏とマリの連合軍はマリ北部のトンブクトゥ(Tombouctou)の町をイスラム主義者から奪還した。2~3世紀の手書きの宗教的歴史遺産の古文書が保存されていたアメッド・ババ(Ahmed Baba)図書館がイスラム主義者によって焼かれたと報道された。しかし戦争がなければこのようなことはなかったはずだ。仏軍のマリ空爆が最初にあったことは忘れてはならない。27日のフランス国営放送テレビA2や仏国営ラジオ・フランス・アンフォではマリの市民が仏軍に感謝しているインタビューを報道している。オランド仏大統領は我々の救世主だというのもあった。
ラジオヨーロッパ1の特派員ディディエ・フランソワ氏の報道によると、250人のパラシュート部隊が参加した「驚くべきもの」であったと語っている。地上に降下するとイスラム主義者は誰も逃走していなくなっていた。28日の午後には住民は外に出られ、イスラム主義者の北部への敗走を祝い仏軍に感謝の言葉を投げかけたと言っている。
フランスはマリでの戦争が長引くことを恐れている。あとはマリ軍やアフリカ軍に任せて引き上げを考えているようだ。もともとこのマリやアルジェリアでの戦争の始まりがオランド仏大統領の性急な作戦から始まっていて、欧州諸国からの人的支援は得られてなく孤立したものであったからだ。
これでマリでのイスラム主義者のテロ支配は解決したとは全然思われない。それどころかイスラム主義者が自らのイスラムの歴史的文化的遺産を破壊する愚考を犯したことが大問題である。フランスはその責任が今後はマリの市民から問われて行くだろう。
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