2014年5月22日木曜日

パリ近郊大手スーパーで果物の新商法 みかけよりも味で勝負

パリ近郊の大手スーパーなどではイチゴやサクランボ、リンゴなどの果物を大小の選別なしでごちゃ混ぜで売り出しているのに最近気がついた。これは生産者が出荷時に選別をしないことで規格以外の品を捨てない。時間を短縮でき、旬の時に食べられるというもの。形よりも中味が勝負だと言う商いのキャンペーンらしい。このような商法の変化の背景には今年が早くから温暖でスペイン産のイチゴと集荷の時期が重なってしまった。そのために競争が激しくなっていたということがある。それで商品保存のきかないイチゴなどの青果物は消費量が落ち、フランス産も軒並み値段がさがったことに対処する売り方だと考えられたが、偶然なのか生産物の無駄捨てがなく味もよいという幸運なことになったようだ。


イチゴを500グラムのケースで買ってみたが、中にあるのは大きさが相対的に3倍ぐらいの格差がありまちまちだ。その数は小さいのが非常に多いのもある。6割以上小さいのもあるようだがその分だけ数は多い。しかし値段も高くなく、イチゴの生命である味だがこれが大方はうまかった。産地はフランス国内とスペイン産などが並べて売ってある。値段札のほうも同様に、数字や文字が小さいのと大きいのと混在している。迷わせ札の方は大きな文字で表示されている。2パックで3ユーロなどというのはよく見ないと全然別な品物の値段であったりするので間違える可能性がある。

しかし、最近の仏国営ラジオ・フランス・アンフォ(RFI)では東欧のリンゴ生産が欧州の補助金で拡大化できたとしてルポルタージュをしている。農民は補助金がなかったら今のリンゴ園はは存在しないフランスなどへ輸出できなかったと取材している。そしてこの東欧のリンゴ生産ではリンゴを冷暗所に保存していつでも必要なときに出荷できるのであると付け加えている。

こういうニュースにはどこか消費者への洗脳の味が感じられる。しかしこの春に美味しいイチゴが何回か食べられたのはおおきな収穫であった。