2015年1月23日金曜日

サルコジの仏政府批判にバルツ首相が、フランスの危機に「小物でなく、大物であるべきだ」と反撃

21日のサルコジ前大統領の仏国営放送テレビ・アンテナ2出演での批判に対して、エマニエル・バルス首相が答えた。みんなが結束しなければならないときなので、責任ある人は「大物であるべきだ。小人物であってはならない」。これは、現在のフランスの非常時の中で警察の勤務時間超過が多くなっていることを捕らえて、この金を政府は支払うべきだとテレビで指摘したサルコジの発言に対するバツツの反撃の言葉だ。筆者もテレビを見ていてサルコジという人はなんでこんなフランスの窮地の時にしかも金のことをいうのかと不思議だった。金しか頭にない人だとは知っていたが、警察に哀れみを感じたのか内部氾濫を仕掛けようとしたのか疑問だった。

警察が犯人を追跡中に勤務時間が超過したからといって、これを途中で中断することは困難である。サルコジが指摘しなくとも政府ではこの超過時間に対し正当な対処を取っているが、現実的には支払いというよりも休暇とかの形になっているようだ。

問題は1月7日の風刺画週刊紙チャルリー・ヘブドのジャーナリストら12人殺害事件でテロリズム対策が強化されている中で警察は休む暇がないということだ。警察の増強はすぐにはいかない。

そんな状況の中で、サルコジ発言は子供のような重箱の隅を突っついた性格のものであった。サルコジが大統領時代に警察の数を大幅に減らしていることこそ問題であることも忘れてはならない。治安が悪くなっていたのもそのせいだ。