2015年5月18日月曜日

トビラ仏法相 論議ある代理母出産GPA( PMA)の 外国生まれの子供のフランス国籍を承認

クリスチャン・トビラ仏法相は17日に、外国で代理母出産GPA( PMA)で生まれた子供のフランス人国籍を拒むことはできないと宣言した。トビラ法相は欧州各国で行き来が自由化されている現在、外国で生まれたGPAの子供の国籍を認めない事は子供の将来の利益に反することで差別になるとして、GPAの拒否はできないと「カナル+テレビ」に出演して答えている。トビラ法相のこの発言がなされたのは、フランス西部地方のナント市でウクライナや米国、インドから帰国した3人の子供の出産証明をナント裁判所が拒否したことから、欧州人権裁判所(CEDH)がこの判断を脚下し国籍を与えるように命令していたことを現地新聞「西フランス」が暴露した、直後であった。国営ラジオフランスアンフォが報道した。
A Nantes, la justice reconnaît trois enfants nés par GPA à l’étranger
par Evelyne Chatelais jeudi 14 mai 2015 19:43

検事は告訴されて、弁護士代金1000ユーロ(約15万円)をそれぞれ3者に返済した。

これに対しトビラ法相の宣言はスキャンダルなものだと「みんなの為のデモ」(Manif pour tous)の会長ルドヴィンヌ・デ・ラ・ロッシェ氏は、「フランスは婦人と子供を尊厳する戦いに負けたと思う」「本当に問題なのは、子供の買い手達が、腹の貸し手に予約登録しようとすることになる」「これを受け入れると、フランス人が代理母を探しに奔走することを引き起こす」などと批判した。

これに対し、人類学者のジェローム・クーデュリエ氏は、代理母出産GPA( PMA)の問題は一部の集まりでしか論議されていない。たとえば、『「みんなの為のデモ」のルドヴィンヌ・デ・ラ・ロッシェ会長でさえ、この3人の子供たちを生んだ母親と子供たちとは、遺伝学的にも無関係であったということを知っていない』と発言し、多くの人がこの問題に関心をもって論議してゆくことを望んでいると発言した。代理母出産には様々なタイプがあり、母親と父親の片方か、もしくは両方が生まれる子供と遺伝的に異なる場合がある。

 ついでに一言付け加えると、私があるフランス人のカトリック教会の僧侶と話したことだ。

マリアの処女懐胎は、この神とかサント・エスプリによる代理母出産GPA( PMA)にあたるのではないか?と話したことである。僧侶は、飛び跳ねるようにして驚いて見せたが、「そうかもしれない」と少したってから私に語った。ついでに、そうでなければ、子供は道端かどこかに捨てられていたのであり、この子供を拾ってきたのがキリストではなかったのか?これは養子縁組になるが・・・と話すと、この僧はこれにも反対意見はいわなかった。

「みんなの為のデモ」(Manif pour tous)が、カトリック教会が支援してホモの結婚やGPA( PMA)反対の100万人デモをパリで組織していた。このデモだが、これはキリストの出生と同じようにしてGPA( PMA)で、又は養子縁組で子供になるから、キリストと同じ出自の者が世界中に出てくることになり、これはキリスト教徒としては許せないので反対しているのではないか?と質問すると、この僧は黙ってしまった。多くの反対を乗り切って、フランスはホモの結婚を議会が認める世界で14番目の国になった。今は憲法でこの結婚が保障さえている。

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