2015年12月31日木曜日

年末の仏政治家の信頼度 世論調査結果はジュッペが最高53% サルコジは最下位21%

(パリ=飛田正夫2015/12/31 11:58日本標準時)ハリス・インタラクティブの世論調査によると、「あなたはこの政治家を信頼しますか?」という質問に関し、12月度の政治家の人気は、オランド仏大統領が27%で、前月からは-4%減と下がった。右派のサルコジ前大統領は前月比-8%と減って、左派右派両陣営の有力議員の中では最低の21%の人気しかなかった。2017年の「共和党」(LC)の大統領候補でサルコジ対抗出馬候補でもあるボルドー市長のアラン・ジュッペ元首相は、53%で前月比3%の上昇。右派左派の議員でも、最高人気となっている。サルコジの低迷の理由は2017年度だけで100万人ほどもヨーロッパに押し寄せたアフリカや中東の移民・難民・移動民の本源を作ったサルコジ主導の後の事を考慮せずに再起できないようにしてしまったリビア空爆での社会・経済の破壊でリビア国家を破産させてしまったことだ。これにより地中海を渡る人々が激増した。またサルコジはシリアの独裁者アサド大統領と最近も行き来していて、ロシアのプーチン大統領に会ってきたりしていた。大統領でもないそのような振る舞いがあ独裁者たちとのサルコジの友人関係が好ましくないことだとして、次第にフランス国民の中に知られるようになってきたようである。これはしばしばバルツ首相が口にだして指摘していることだが、ニュースはあまり取り上げないが、重要なことなのだ。この問題は今後、フランス人というのは共和国の精神に照らして、11月13日夜の130人の死亡者がでたパリの同時連続テロ射殺事件やコルシカ島のコーラン打ち焼き行為が起こっても、一部の表面しか見ない外国メディアの宣伝のように、イスラム教徒をテロリストと混同して批判するような見識は持っていないのだという理解が、来年からは次第次第に、世界に理解されていくことだろう。それと同時にフランス人を二分する為に人種差別や移民・難民を軽視する挙動は下品なものとして軽蔑されてゆくだろう。そういう未来を感じさせる世論調査の結果であったのだといえる。

バルツ仏首相は35%で前月から-6%減。イヴ・ドリアン仏国防相は53%の人気で前月から-1%減。仏経済相エマニュエル・マクロンは49%で前月比1%増加。仏外相ロラン・ファビウスは48%で前月比5%増加。クリスチャン・トビラ法務大臣は31%と変わってない。右派では、フランソワ・バイルのモデム(民主運動党)は38%で前月比+2%の増。仏地方選挙では北部選挙区から出て当選したグザビエ・ベルトランは社会党(PS)や左派の支持があったことで、サルコジから距離を持って見せたこともあり35%と前月比で13%急激の人気増加があった。地方選挙ではサルコジが、第二次決戦投票では、自党の共和党(前の国民運動連合UMP)の票が社会党(PS)に行かないように指示した作戦「ni-ni」の結果、ペンの極右派系国民戦線(FN)に協力することを嫌って、賢明なヴァレリー・ペックレスは自分の講演会にサルコジを招待しなかった。多くの若い優秀な「共和党」(LC)議員は先をよく見ているのであろう。

この調査は12月23日から24日にかけて1019人のフランス人18歳以上を対象になされた。

【参考記事】
http://www.leparisien.fr/politique/popularite-sarkozy-au-plus-bas-juppe-au-top-hollande-et-valls-en-nette-baisse-30-12-2015-5411021.php