2016年2月1日月曜日

オランダの国際刑事裁判所 バグボ元大統領のコートジボワール人権違反裁判が開始

(パリ=飛田正夫2016/02/01 4:38日本標準時)1月28日からオランダのハーグ国際刑事裁判所(ICC-CPI)でコートジボワール共和国のローラン・バグボ元大統領(70歳)とその青年担当大臣シャルル・ブレ・グウデ(44歳)の人権違反裁判が開始された。2010年の大統領選挙の後での暴力と虐殺を裁くものだ。昨日28日にはバクボ側が無実を宣言している。この大統領選挙では現役のバクボ大統領がアルサン・ワタラ(78歳)候補と対立したもので、両陣営が激化した抗争を展開していて両陣営合わせて3000人が死亡した。2011年4月に勝利したワタラによりバグボは逮捕され監禁されていた。裁判では目下ビデオなどの物的証拠を検討中であるがこれも正当化のためのモンタージュの疑いもある。カカオ生産の世界的な中心地であるコートジボワールはフランスなどの利権の焦点となる国で、背景にはその動きがあったことも大事である。

ハーグ国際刑事裁判所へのrfiラジオの特派員によると、バクボによる虐殺を訴える原告側はこの時を待っていたのですと語っている。パオリナ・マリシダさんは5年後の現在も身体的に傷を負い、家族たちの目前で殺害されたショックは今も残っていて、精神的な苦しみとなっている人々は多いと話した。