党会員というのはサルコジ派の会員のことである。これに腹を立てた反サルコジ派で既にプリメールに出馬宣言しているボルドー市長のアラン・ジュッペ仏元首相、フランソワ・フィヨン元首相、ブルノ・ル・メール元漁業大臣などがボイコットした。
国民運動連合UMPの名前をビグマリオン(Bygmalion、Event&Cie)事件などで散々に汚したサルコジが、この党名を嫌って今の「共和党」(LC)に名前を変え自分が党首に居座った私党みたいな性格が強い。
14日、この日もサルコジは壇上からジュッペ氏との相違を持ち出して批判した。特に移民・難民政策では、サルコジにあっては移民・難民の受け入れはフランス人国家的アイデェンティテーの尊厳の中でなされ、難民受け入れは労働や住居や財政の可能性の下に於いて行われるものだと、ジュッペ氏を批判している。サルコジの場合は移民や外来者のアイデェンティテーは従属的なものだとして、フランス文明が世界の最高点にあると誇っている、極めて人権思想に疎いものだということだ。
サルコジの噛み付き役ローラン・ウォキーエも壇上から、フランスが移民に適合してきたが、移民・難民がフランスに適合すべきだと人間の間に差別の怨念を惹起させる発言を持ち出してサルコジに同調している。
この俗悪で人気の無いサルコジに見切りをつけたラファラン元首相が、ボルドー市長のアラン・ジュッペ仏元首相の人格を評価して全面的に支持する反サルコジ派の宣言をヴィエーン地方の地元紙でした。ラファランは一種のフランス政界の風見鳥的な存在でモラリストでもある。
モー市長で前国民運動連合(UMP))議長のジャン・フランソワ・コッペ氏もサルコジ前大統領の向こうを張って、この14日に2017年の仏大統領選挙のLC内代表者を決める予選選挙(プリメール)に出馬する宣言をだした。
サルコジ支持の大臣では有名だったナディーヌ・モラノ「共和党」(LC)欧州議員もプリメールに立候補を宣言している。
ある情報によると、この「共和党」(LC)の国家審議会の会合には、モラノやジュッペ、コッペ、既にプリメールに出馬宣言しているマリトン議員や、「共和党」(LC)の№2であった反サルコジ派のナタリー・コシウスコ・モリゼ(NKM)はこの会合には参加しなかったという。大きな党内分裂が始まっているようだ。
【参考記事】
http://www.20minutes.fr/politique/1786307-20160214-conseil-national-republicains-nicolas-sarkozy-presente-ligne-parti-2017
http://www.lemonde.fr/politique/article/2016/02/14/jean-pierre-raffarin-annonce-son-soutien-a-alain-juppe-pour-la-primaire-a-droite_4865163_823448.html
http://www.lemonde.fr/politique/article/2016/02/13/l-autorite-de-sarkozy-contestee-au-conseil-national-des-republicains_4864988_823448.html
http://www.franceinfo.fr/actu/politique/article/nicolas-sarkozy-fixe-la-ligne-politique-lr-sans-front-republicain-766559