7月1日モスクワを訪問したフランスのアラン・ジュッペ外相はロシアのジャーナリストの厳しい質問に驚愕したと「RIANOVOSTIA」は伝えている。「フランス政府はシリアとイエメンに武器供給を提案するのか」と、ロシアのジャーナリストが質問しているのは、フランスや北大西洋条約軍事機構(NATO)のリビア空爆で市民が誤爆の被害を受けてきたからだ。フランス軍隊は首都トリポリ近くの山岳地帯で6月初旬に蜂起軍反リビア政府(CNT)側に武器や特に弾薬をパラシュートで供給していた仏軍指令部から証言されていた矢先でのジャーナリストからの詰問であった。(JST 11/07/03 /8:09)
ジャーナリストの質問に答えるジュッペ仏外相は驚きながら、国連安全保障理事国のどんな国も、シリアやイエメンや他のいかなる国に対しても軍備を提供することはないと述べた。
ジュッペ氏は、「我々はその点でロシアと意見が相違している。しかしそれは我々が一緒に仕事をする事の障害とはならない」とロシア防衛相との交渉の折に答えている。
仏国連大使ジェラー・アラウド氏はリビアへの武器供給を正当化しているが、リビアへの武器供給を予見して国連安全保障理事会の国連決議が禁止しているが、これに違反していないかとロシアのジャーナリストがジュッペ外相に質問している。ジャーナリストの質問の背景には、ロシア政府がリビアへの北大西洋条約軍事機構(NATO)の空爆で市民が爆撃されて死亡していることで国連決議1970が守られてないとして、それに責任のあるフランスに対し説明要求していたことがある。
しかし、その責任を意識しないジュッペ氏は、リビアの市民が脅かされているとして、それが武器供給の理由だとしている。リビアで死亡した市民の犠牲者はリビアのカダフィ大佐の軍隊によるだけではなくてフランスやNATO側によるものも多いことが忘却されているからだ。
フランス軍隊のパラシュート部隊が6月の初めに武器と弾薬を蜂起側の反リビア政府臨時国家審議会(CNT)を援助するためだとして飛行機から投下しているが、この事実は最近になって仏軍指令本部が認めている。
フランス軍隊のパラシュート部隊が6月の初めに武器と弾薬を蜂起側の反リビア政府臨時国家審議会(CNT)を援助するためだとして飛行機から投下しているが、この事実は最近になって仏軍指令本部が認めている。
「国連議決1973」は、2011年3月17日に国連安全保障理事会で決議されたリビアと蜂起側の「反リビア政府臨時国家審議会」リビア市民の安全と人権擁護団体の介入を保証したもので空爆の時間帯や対象、軍隊の地上介入の禁止などが規定されている。
(参考記事)