2017年10月16日月曜日
フランスでする日本人在外選挙の「投票箱」に鍵無し
昨日、在外邦人の投票に行って来ました。そこで聞いた話しでは若い男性でしたが、ボールペンで投票者名や政党名を記入していました。それで何故ボールペンで書くのですか?と聞いてみた。鉛筆で書くように係員から指示もあり、今、記入しているテーブルには鉛筆と消しゴムが置いてあって、そこにも鉛筆で記入するように書いてあるのに、あなたはボールペンを使っているが、それは何故なのですかと、一応聞いたてみたのです。この青年は安倍晋三首相の投資しているムサシとかいう会社が投票集計に関係していて鉛筆でかくのは避けた方がよいというのでした。わたしが、それはヤマトではないのですかというと、どちらも日本的な名前なので混乱しやすいですがムサシだというのです。そしたら、隣にいた婦人は鉛筆で書くのは変ですね。可笑しいと思っていたと話すのです。私もそれならばと思って、このパリ大使館での投票場に役員をしている人達にこのことを質問してみたのです。椅子に一列に座っていた係員は皆ボランティアだといって、自分達は知らないというのです。責任者らしき人へ視線がいったので、聞いてみようとすると、即座に別の係員から、まだ終わってませんので、こっちに来てくださいと言われ、その責任者らしき人に質問することが出来なかったのが残念であった。
私を読んだ係員の女性は、私の書き込んだ投票者名の入った封筒を更に大きめの緑色の封筒に入れながら、確かに受け取り封筒に入れましたのでご確認くださいとのことだった。私は、この様な鍵のかかってない箱に並べたところで、どういう意味があるのかわからないというと、理解したらしく返事は特になかった。このボランティアの人たちはフランスに住んでいると言っていたので、フランスでの選挙投票は多くの公衆の面前で市民の手によって集計がなされることを知っているからなのであろう。また投票は鍵のかかった透明な箱が投票箱なのであって、鍵もなくいつでも誰かが出し入れできる蓋の無い小箱に100通ほどがむき出しで並べ置かれた封筒の存在は、投票したことにはならないだろう。
フランス人の選挙の場合では、投票場で投票する時には、投票箱に投函するその瞬間が非常に大切でその絶対不可侵の箱には鍵がかかっているだけでなく、係員が投票した瞬間に「ボテ」と投票した事を宣言するのです。そして投票のこの瞬間にはこの小さな穴を手や紙で塞ぐのである。それは、もしも誤って二つの投票用紙がこの投票箱に投函された場合には、この不正は絶対に許されないもので、この投票箱を開けて二番目の違反の投票用紙を取り出すことは許されないからだ。開票するまでこの箱は絶体不可侵の状態が保たれなければならないのである。それが既に侵されている日本のパリ大使館での投票箱の無い投票とは、だれでもが検閲し中味をひょっとして改竄することも可能な、このやり方は民主主義に違反したものだと思えたのである。
日本の選挙は投票用紙に封筒無し、仏の在外者投票は投票箱無し