2016年6月11日土曜日

仏テレビ局の元総局長カロリスが温情主義の罪で起訴 裁判所送検

(パリ=飛田正夫6/11/2016 7:21:02 日本時間)フランス・テレビ局の元総局長パトリック・ド・カロリス(Patrick de Carolis)が、サルコジの2012年の選挙講演会会場設営なども手掛けるコミュニケーション会社のビグマリオン社に対し、馴れ合いの温情主義による特別待遇契約をしていた罪で最近に起訴されていたが、6月8日、事件の財政面を調査しているルノー・バンリュインベック( juge Renaud van Ruymbeke)判事によって、カロリス元総局長(2005年~2010年)と秘書のカミーユ・パスカル(Camille Pascal)及び、ビグマリオン(Bygmalion、Event&Cie)前社長のバスチエン・ミロ(Bastien Millot)との間の2008年から2011年の契約で裁判所送りが宣告された。6月9日には、フランス国営放送テレビA3での番組担当を3カ月間活動停止された。カロリス総局長の後任者には、サルコジ大統領が2010年7月5日にレミー・プフリミン(Rémy Pflimlin)を選任していた。現在のフランス・テレビ局の総局長の任命は、オランドは大統領が公権力を監視するメディアの責任者を選ぶということは、民主主義に反するとしてこれを避け、視聴覚審議会の決定に委ねている。


2011年から莫大な資金を使って派手に開始されていたサルコジの2012年の仏大統領選挙運動資金決済事件(ビグマリオン)で問題になっていたが、国営フランス・テレビ局のメディア労働組合(CGC)ではこれに対し、不法利益享受と温情主義の罪で訴えていた。

フランス・テレビ局というのは国営ではないが、国が資金を提供していて公共サービス事業の使命があって、フランス国の所有であるために、大統領選挙運動での局外発注も公募に呈するべきであって、 友人や知人の内輪の温情主義は避けるべきだと2015年の7月2日法に条項がうたわれている。

カロリスとビグマリオン(Bygmalion、Event&Cie)社が関係した事件はビグマリオン事件と呼ばれるものだが、このことで、ビグマリオン社とニコラ・サルコジ元仏大統領との関係がすでに指摘されていることから、ビグマリオン(Bygmalion、子会社Event&Cie)事件での偽造請求書を使ってのサルコジの2012年の大統領選挙運動での約16億2000万円の使途不明金の謎に一つの突破口が開かれるかも知れない。

【参考記事】
http://www.sudouest.fr/2014/06/06/affaires-bygmalion-patrick-de-carolis-suspend-son-activite-a-l-antenne-de-france-3-1577875-4693.php
【関連記事】 
ビグマリオン事件の第二段階は 起訴はコッペでなくサルコジ
http://franettese.blogspot.fr/2016/02/blog-post_59.html

【参考記事】
http://www.lexpress.fr/actualite/societe/justice/bygmalion-et-france-televisions-patrick-de-carolis-renvoye-en-correctionnelle_1801159.html
http://www.lemonde.fr/actualite-medias/article/2014/06/05/bygmalion-carolis-suspend-son-activite-sur-france-3_4433195_3236.html

http://www.lepoint.fr/justice/bygmalion-patrick-de-carolis-et-bastien-millot-renvoyes-en-correctionnelle-10-06-2016-2045824_2386.php

http://www.sudouest.fr/2014/06/06/affaires-bygmalion-patrick-de-carolis-suspend-son-activite-a-l-antenne-de-france-3-1577875-4693.php
http://www.lemonde.fr/politique/article/2010/07/05/nicolas-sarkozy-choisit-remy-pflimlin-pour-presider-france-televisions_1383213_823448.html