2016年7月6日水曜日

サルコジが勲章を贈ったスーパー警部を パリ裁判所が30カ月の禁固刑判決

(パリ=飛田正夫7/6/2016 8:39:32 日本時間)刑事もの映画のモデルにもなったスーパスターのミッシェル・ネイレ60歳(Michel Neyret)司法警部はリヨン地方のギャング対策を20年同じ場所で担当してきて司法警察№2の地位にあったが、8つの犯罪、権力関与、汚職、職業機密漏洩、麻薬横領、資金洗浄、犯罪者との共謀罪などで7月5日にパリ軽罪裁判所で2年半の禁固刑で裁かれた。しかしすでにネイレ司法警部はVIP専用収容所で8カ月を暮らしており、監獄での罰は取り消されるものと見られている。2004年にはサルコジ前仏大統領によってレジョンドヌール勲章を貰ったり、オリビエ・マルシャル監督のギャング映画のリヨンを舞台にした撮影舞台の協力で、時価300万円もするカルチェ製の時計の寄贈をうけたりして有頂天になっていたがそのギャングこそはネイレ警部であったようだ。当初はネイレは、10年の禁固刑と750万ユーロ(約11億2500万円)の罰金を受ける予定であった、ネイレはこの5年間は不安であったがこれからは安心して生きられると、罪が軽く済んだことに安堵のため息だったようだ。

土地のギャングとの付き合いから悪縁が生じ贈り物の600万円相当のシャネルの高級時計や金品と引き換えに、警察内部の機密情報を横流ししたりしていた。警察が押収した麻薬の転売もしていた。ネイレが裁かれたことは司法の独立は当然なのであるが、現在のオランド政権と無関係ではないだろう。(文字数 ;625)

【参考記事】
http://www.france24.com/fr/20160705-corruption-michel-neyret-pj-star-police-lyonnaise-condamne-deux-demi-prison-ferme
http://www.francetvinfo.fr/societe/affaire/affaire-neyret/
http://www.liberation.fr/france/2016/07/05/michel-neyret-condamne-a-deux-ans-et-demi-de-prison-ferme_1464174